●水道方式について(教室だより第5号:2007.03)
□アプロ算数教室の指導法の「水道方式」についてのポイントをご説明したいと思います。
★水道方式には、主に3つの大きな特徴(効果)があります。
@数の大きさをタイルで表現することで、数字を量として学べる。
A筆算に重点を置くことで、計算ミスを防げる。
B計算問題を一般型から特殊型へと、やさしいものから難しいものへと順にステップ学習できる。
@については、昔、数え足しの方法が主流でした。この方法では、指折りで足していきますが、2+3ならできますが、2+11のように足す数が10以上になると、指が使えなくなったり(足まで使って数えるという荒業?もあるみたいですが)、計算に時間がかかったりします。
□そこで、水道方式では、タイルで一の位は「1こ」と、十の位は10こ集まって「1本」と、百の位は、10本集まって正方形のタイル「1枚」と視覚的なイメージで表現できるので、数字が持つ量的概念が体感できます。このタイルの指導法は教科書で採用されています。
□また、「じゅういち」を「101」と書く子供がいますが、「じゅう」がタイル1本(10)、「いち」がタイル1こ(1)と、ことばをタイルでイメージできれば、上のタイル図のように、十の位に「1」、一の位に「1」と数字が書けます。
Aについては、例えば、274+16の計算を
274 と書く子供がいます。
+16 →筆算の線で出ません!
*水道方式では、筆算に重点を置き、位を揃えて、一の位から、十の位、百の位・・・ へと同じ位どうしを計算するよう指導します。
Bについて水道方式では、例えば
222 229 292 299
+222 → +229 → +292 → +299
一般型(繰り上がりなし)から特殊型(繰り上がりあり)の方へ、計算のパターンを分けて計算練習をします。 そうすると、子供は無理なくステップ・アップでき、かつ、どこでつまずくかも容易に発見できます。また、0(空位)を含む計算は子供にとって難しいので、最後のステップにしてあります。
●水道方式について以下の文献がわかりやすいと思いますので、是非ご覧ください。
・教えてみよう さんすうシリーズ: 小笠 毅著 日本評論社
・わかるさんすう1〜6 : 遠山 啓著 むぎ書房
*なお、遠山啓 氏は水道方式の創始者です。

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