スピード社の水着で世界新を叩き出した北島。今後は国内メーカーへの違約金がネックに
北京五輪壮行会を兼ねた競泳のジャパン・オープン最終日は8日、東京辰巳国際水泳場で行われ、男子200メートル平泳ぎで北島康介(日本コカ・コーラ)が2分7秒51の世界記録を樹立。北京五輪連覇のライバル、ブレンダン・ハンセン(米国)の従来の世界記録を0秒99更新した。
「正直、うれしいです。ジュニアのころから泳いでいたこのプールで世界記録を出せて、この瞬間をみなさんと共有できた。泣きそうです。本当に自信になった。(北京五輪では)金メダルしか頭にない」
北島が興奮するのも無理はない。北島自身の世界記録樹立は2003年世界選手権以来5年ぶりだ。
今や社会問題にもなっている水着問題。北島も当初は「うっとうしい」と話し、今大会では、「泳ぐのは僕だ」「I AM THE SWIMMER」「是我在遊泳」と文字が書かれた抗議のTシャツで登場もした。
しかし、そんな北島の世界新記録達成も、スピード社のレーザー・レーサー(LR)を着用したからこそ。前日までは「水着だけが理由でタイムが良くなったわけではない」と否定していたが、世界新まで出てしまえば、さすがの北島もLRの実力を認めざるを得ない。そもそも、長引く右肩痛で、まだ北京に向けた最終調整にも入っていない今大会で世界記録が出ること自体あり得ないことなのだ。
今大会は、日本水泳連盟が契約している国内3社の水着の着用の義務がない大会だったためにスピード社のLRを着用することができた。そして17個も出た日本新記録のうち、実に16個がこのLR着用の選手だった。
同連盟では10日の理事会で、どの水着を着用するか最終決定を下すが、4年に一度の勝たなければいけない五輪で、もはやLRは必須アイテムになったといっていい。
となると今後は、国内3社への「違約金問題」が大きなネックになる。違約金は1件で1000万円近いとされ、誰がどのような形で負担することになるのか。北島の世界新を機に、水着問題は新たな局面に入った。
6月9日17時0分配信 夕刊フジ
水着一つでこんなにも違うものなんて。
選手、日本水泳連盟は今度どのような判断を下すのか?
また現在契約しているメーカーの発言も今度気になるところです。

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