2006/10/21
熊騒動(つづき)

秋のシングルトラック三昧第二弾は、半日コースで白馬の青鬼集落周辺を走ってきました。
(ていうか、真木に行った次の日なんだけどね)
この日は栂池まほろばのIさんが一緒です。
冬は日本を代表するテレマーク・マイスターとしてぶいぶいゆわしてるIさん。
実はツール・ド・信州で壁みたいな峠を自転車で登りまくる、疲れを知らないクライミング・ジャンキーでもあります。
イヤな予感がしますよ。
Iさんしか乗って行けないような急登でも、yuasa師匠はあの通りいい歳こいてマスコットバットみたいな足してますから、バイク担いでサクサク登っちゃうんですね。
映画なんかでよく見るでしょ。
疲れてふらふらになったグループの最後尾(大抵わがままでイヤなやつ)に忍び寄る黒い影。
先を行く仲間たちが見えなくなったと同時に藪の中から無数のヴェロキラプトルが!!(ギャー!) ←いません
とりあえず血は流さないよう気をつけたいと思います。

姫川第二ダム近くの“通(かよい)”という地区から登り始めます。
珍しい読み方だね。
この方角から俯瞰する白馬村の景色はちょっと新鮮。

実は青鬼へは本当にあっという間に着いてしまいます。
真木と比べちゃダメなのですが(苦笑)
クルマで行ったら有り難味もなんにもないですねきっと。
ここは真木と違って地元のひとたちが普通に生活しているところですから、その方がいいんでしょうけど...

青鬼は保存地区に指定され、家屋や景観がきちんと整備されています。
昔々の新しい村という感じ。
どんなに古い建物も建てたときは新品だもんね。
白黒写真しか残っていない昔だって、そのときの景色はカラーなんですよ(あたりまえ)
でもそれってなんか不思議です。
じいちゃんがひとり、クワで黙々と田起こしやってました。

紅葉の時期にはカメラマンで賑わうという青鬼集落。
絵に描いたような信州の山村の風景です。

本日のメインイベントは青鬼の裏山、岩戸山越えのシングルトラックです。
登り始めは杉林。

高度を上げていくにつれ、ほのかに色づいてきた広葉樹の森になります。
木の実もたくさん生(な)ってて、いかにも“いそう”な雰囲気...
時々yuasa師匠が笛を吹き鳴らし、Iさんが前方に向かって「ほーい、ほーい!」と叫んでいます。
そ、そんなフレンドリーな呼び掛けでいいんスか?(汗)

尾根筋にて、熊棚を見上げるふたり。
うーん、肝心の熊棚、ビミョーにフレームから外れて写ってませんでした。
森の中、ふと見上げた樹の上に大きな鳥の巣みたいなものがあったら、それは熊棚かもしれません。
樹に登った彼らは枝の付け根あたりにどっかと腰を下ろし、手近な小枝をへし折っては、そこについた木の実を焼き鳥よろしく横串でかじり取り、葉の残った枝をどんどんお尻の下に敷いていくのだそうです。
そして、おなか一杯になったクマが去ったあとには、冬になっても青々とした葉をつけたままの“棚”が残るというわけ。
地面の上にもぽっきり折られた大きな枝がいくつも落ちていました。
ちょっとお行儀わるいなあ。

シングルトラックの下りで突然現れる謎の鳥居(ちっちゃ!)

ここに書かれている“御善鬼様”は、青鬼神社のご神体です。
その由来がこちらに↓
http://www.toyo-keiki.co.jp/shinshu/shinshu_042.htm
Iさんによれば、昔、婚礼の集まりなどで膳や器が足りなくなったとき、山に住む御善鬼様のところへ行ってそれらを借りた、という話が残っているそうです。
なので、御善鬼様というのは、里を離れ、山を切り開いて暮らしていた木地師(器などを作る木工集団)のことではなかったかとのこと。
うーん、星野之宣漫画のファンとしてはちょっとワクワクする話ですね : )
しかも、宗像教授シリーズにもしばしば登場する、地の底へと続く大穴がこの山のどこかにあるんですよきっと!
いっぺん通りぬけてタマシイ入れ替えてみますか。
で、この御善鬼様の鳥居の脇をすり抜けてタイトなスイッチバックを下ると、朝スタートした通地区です。
真木集落編から押したり担いだりと景気の悪い写真ばかりだったので、最後はひとつ、目にも止まらないIさんの華麗な走りを。

あまりの速さにブレております(ごめんなさい)

シメは通に住んでいらっしゃるyuasa師匠のお友達宅でティータイムです(手作りマロングラッセ付き)
岩戸山の湧き水で淹れたというお茶の味は格別!
ごちそうさまでしたー

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