2007/3/26
今季から希望枠撤廃を=プロ野球選手会(時事通信 2007年3月26日)
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/npb/headlines/20070326-00000131-jij-spo.html
労組日本プロ野球選手会の宮本慎也会長(ヤクルト)は26日、選手関係委員会の野崎勝義委員長(阪神球団取締役)と都内で話し合い、ドラフト希望入団枠を無条件で今季から撤廃し、フリーエージェント(FA)権など付随する問題はその後に対応するよう求めたことを明らかにした。先の各球団代表者会議では今季の希望枠については継続審議としたが、野崎委員長は今季から希望枠を撤廃する方向で努力する意向を示したという。
セ開幕までに方向性 今年から希望枠撤廃も (共同通信社 2007年3月26日)
http://sportsnavi.yahoo.co.jp/baseball/npb/headlines/20070326-00000058-kyodo_sp-spo.html
巨人の滝鼻卓雄オーナーは26日、東京都内でラジオ放送に出演し、ドラフト制度改革について「希望枠の議論だけが暴走し、違和感を感じる。FA(フリーエージェント)制度を含め一体で改革してもらいたい」と語った。
同オーナーは番組出演後に「この問題はなるべく早く決着させたい。議論次第で、ことしの希望枠撤廃もあり得る。セ・リーグが開幕する30日までに方向性を打ち出したい」と話した。
希望枠の撤廃をめぐっては、ロッテの瀬戸山隆三球団社長が25日に今年のドラフト会議でパ・リーグ6球団が一致して希望枠を返上する案を、4月2日のパ・リーグ理事会に提出する考えを明らかにしていた。

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2007/3/25
パ・リーグ、今秋ドラフトで希望枠返上へ…4・2パ理事会で提案(2007年3月26日 サンスポ)
http://www.sanspo.com/baseball/top/bt200703/bt2007032607.html
パ・リーグの瀬戸山隆三理事長(53)=ロッテ球団社長=は25日、4月2日のパ理事会で今秋ドラフトでの希望入団枠の返上を提案する意向を明らかにした。21日の代表者会議では根来泰周コミッショナー代行(74)が希望枠撤廃は来年度からとし、今年度は現行制度を維持することを提案したが、瀬戸山氏はパで独自に返上をとりまとめ、同日の実行委員会に提示するつもりだ。
◇
瀬戸山理事長はこの日、日本ハム戦が行われた千葉マリンで会見し、「6月もしくは8月ぐらいまで議論をして(球界全体で)希望枠を撤廃できればいいが、難しければ、パ・リーグだけでも返上すべきという提案をしたいと思う」と、4月2日の理事会に諮ることを明かした。
21日の代表者会議後、ロッテ以外にも日本ハム、ヤクルトなどが希望枠返上を表明。前日24日には希望枠維持派だったソフトバンク・孫オーナーも「不正を補う仕組みをみんなで進めるのはいいこと」と同調した。
瀬戸山理事長はこれらの動きに反応し、「12球団が混とんとした状況にあると思われるのも、プロ野球のためによくない」と話した。すでにパ・リーグ小池会長にも伝え、代表者会議出席を自粛した西武にも出席を求める。
12球団そろっての返上は、21日に根来代行も提案したが、阪神が「それでは完全ウエーバーになる」と反対の姿勢を見せて足並みはそろわなかった。また、パ・リーグ内にも瀬戸山氏の考えに理解を示しつつ「返上以前に希望枠が残る現行制度を今秋も続けることに反対」(楽天・米田球団代表)、「撤廃すべきだが、球界(12球団)全体の問題」(日本ハム・島田チーム統括本部長)との声もある。
返上論の高まりが、即時撤廃に反対するセの巨人を動かしていけるのか、注目される。
◆ソフトバンク・角田球団代表
「希望枠を除外した制度ができるなら、もう一度話し合ったらいい。(4月2日の理事会には)西武も入って問題ないと思う。6月までに決められるよう話していきたい」
◆オリックス・機谷俊夫球団代表
「パ・リーグで希望枠返上という提案には賛成。まずは12球団の総意で、今秋から希望枠が撤廃されることを目指す。かなわないなら、希望枠を使用しないことを検討することになります」
◆西武・太田秀和オーナー代行兼球団社長
「パ・リーグで決めることには従います」
◆巨人・清武球団代表
「瀬戸山さんに聞いてみないと分からない。前から言っているように希望枠にはこだわらない」
◆日本プロ野球選手会・宮本慎也会長(ヤクルト)
「根本的にルールを変えないといけない。何かをしないとというパ・リーグの気持ちは悪いことではない。希望枠を撤廃してから次のことを話し合えばいい」
◆全日本大学野球連盟・内藤雅之常任理事
「われわれは方法論ではなく、撤廃という結論を求めている。(瀬戸山氏の)提案が必ず採択されるというわけではないだろうし、前進ということでは決してない」

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2007/3/24
G清武代表 主張変わらず(2007年3月24日 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/giants/news/20070324-OHT1T00081.htm
巨人・清武英利球団代表(56)は23日、都内で取材に応じ、存続か撤廃かで紛糾するドラフトの希望枠について「希望枠にこだわっているわけではなく、撤廃したらその後をどうするか、きちんとしないといけない」と、FAもリンクした新制度づくりの重要性をあらためて訴えた。
また、労組・日本プロ野球選手会の宮本慎也会長(ヤクルト)が、今秋ドラフトで希望枠が撤廃されない場合、クライマックスシリーズをボイコットする可能性を示したことについては「選手会の意向を直接聞いていないので、よく分かりません」と話していた。
球界リーダー不在に嘆き節=ロッテ・バレンタイン監督(2007年3月23日 時事通信)
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=npb&a=20070323-00000125-jij-spo
西武の不正スカウト問題で揺れたままパ・リーグ開幕を迎えたプロ野球。ロッテ・バレンタイン監督は23日、「正しい考えを持った人が集まり、開幕前に裏金スキャンダルを払しょくしてほしかった。だが、残念ながらそういうリーダーがいなかった」と嘆いた。
21日のプロ野球代表者会議は、来年からのドラフト希望枠撤廃で一致したものの、今年については結論を持ち越した。「どうしてすぐ(撤廃を)決められなかったのか。ロッテは今年も希望枠は使わない」と疑問を投げ掛ける同監督。新シーズンに向け、「ファンを楽しませることに全力を掛ける。選手が積極的にサインに応じるなどのイベントも行う」と球界のイメージ回復に努力する姿勢を強調した。
ドラフトとFAのリンクは、池井先生もご指摘されているように「正論」ではあります。ところが、いまの状況では、この正論は世論には受け入れがたい。「正論をもって公論となし、私論を通す」のが、正力松太郎以来の読売の伝統だが、もはや読売には、正論をもってしても公論とはなせず、世論の反発を受けるだけ。自称球界の盟主も自傷で終わった。かといって、他の球団も球界の公論を構築できず、世論に流されるだけ。千葉ロッテのバレンタイン監督が、球界のリーダー不在を嘆くのも当然である。

宮本選手会会長 26日事務折衝へ(2007年3月24日 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/baseball/npb/news/20070324-OHT1T00067.htm
労組日本プロ野球選手会の宮本慎也会長(36)は23日、経営者側と緊急の事務折衝を26日にも行うと明かした。この日、神宮球場で行われた練習に参加した宮本会長は「週明けに緊急の事務折衝をやるみたいですよ。メールがきていました」と説明。前日(22日)には希望枠が撤廃されなかった場合、クライマックスシリーズをボイコットする考えを示したが「いろいろ、話はします。話し合いの場にいくわけですから、けんかをしにいくわけではないです」と話した。
アマ3団体も選手会と共闘(2007年3月23日 スポーツ報知)
http://hochi.yomiuri.co.jp/baseball/hs/news/20070323-OHT1T00087.htm
日本高野連・田名部和裕参事(61)は22日、大阪市内で開かれた定例全国理事会の会見で、プロ野球選手会と“共闘”する方針を示した。この日の朝、選手会の松原事務局長から電話があり、「(希望枠撤廃を求める)アマ3団体の方針に異論はない。主張を今後も続けて欲しい」と激励されたことを明かした。
また、21日にはドラフト拒否も示唆したが「プロ側の速やかな審議、検討を粘り強く求めるということで、ボイコットするということではない」と話した。
さらにNPBから高野連への報告書に、早大・清水勝仁元選手(21)が兵庫の少年チームから岩手・専大北上高に進学する際、西武スカウトが仲介したとの記載があったと明言。夏にも野球留学の実態調査をさらに進めたいと意欲を語った。
理事会では、全日本大学野球連盟、日本野球連盟とともに、引き続き今年からの希望枠撤廃を求めていくことを確認。同参事は「もう一度マナ板の上に載ることに期待する。まだまだ山は動く」と力を込めた。会見には脇村春夫会長(75)も出席し、「撤廃が1年遅れたのは遺憾の極み」とプロ側に再考を促した。
選手会とアマチュア側は、野球界のことをよく知っているので、危機意識が高い。ところが、カイシャインが多い経営者側は、野球界のことをよく知らず、危機意識が乏しい。

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2007/3/23
希望枠自粛の動きと選手会のCS拒否
選手会長も呆れて、クライマックス・シリーズのボイコットをちらつかせています。現役選手の中にも、栄養費や契約金の前払いを受け取っていた選手がいるんじゃないかと思います。ここはズバッと、裏金の象徴とされた希望入団枠を即時撤廃することで、この西武裏金問題を沈静化させたいのでしょう。これは、アマ側にとっても同じこと。西武のスカウトが「早稲田に行け」といっただけで、早稲田大学に入学できるのはおかしな話。なのに、空気を読まない読売が、即時撤廃に反対したため、選手会もアマチュア側も焦っています。なんで、読売が空気を読まないのかといえば、カイシャのエゴが優先しているからです。
宮本選手会会長「クライマックス」拒否も(2007年3月23日 日刊スポーツ)
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=npb&a=20070323-00000035-nks-base
労組日本プロ野球選手会の宮本慎也会長(36=ヤクルト)が22日、あらためて希望枠存続に断固拒否の姿勢を鮮明にした。NPB側に再考を求め、それでも存続した場合の対抗策として「クライマックスシリーズをしなくても日本シリーズはできる」と、今季から導入される同シリーズのボイコットを私案として明らかにした。
口調は穏やかでも強い決意をにじませた。宮本会長はファンの期待を裏切る希望枠存続を断罪した。「試合増はファンが喜んでくれるから引き受けたもの。ただ経営者は野球界にとっていい方向に進んでいない。協力する必要があるのか」と疑問を投じ、「ファンの人には申し訳ないが、それくらいの決意でやらないと」と話した。「選手の総意がないと動けない」としたものの、ボイコット案を選手会内で提起する意向を示した。
ただ結論は急がない。同シリーズを開催する10月まで時間があり、「まだ中途半端なニュアンスも残しているので」と今後の代表者会議に期待した。希望枠撤廃の大前提を譲るつもりはなく、「もし、この案(希望枠)が通るのであれば」とNPBに警告し、何らかのアクションを起こすことは避けられないとした。
ヤクルト、ロッテ、日本ハムが希望枠自粛…アマ球界に配慮?(2007年3月23日 サンケイスポーツ)
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=npb&a=20070323-00000020-sanspo-spo
ドラフト希望入団枠の撤廃が来年度に先送りされた、日本プロ野球組織(NPB)の代表者会議から一夜明けた22日、ヤクルト、ロッテ、日本ハムなどから今秋ドラフトでの希望枠自粛の声が相次いだ。反発の強いアマ球界や世論に配慮した形で、この動きは今後、広まりそうだ。
ロッテ・バレンタイン監督はこの日、千葉マリンでの練習後に「希望枠は不正のシステムだ。私たちの球団は希望枠には参加しない」と表明した。前日21日に球団から会議の報告を受けて方針を決めた。
また、日本ハム・高田GMも「球団として希望枠をなくす方向でやっている。アマを無視してできるわけがない」と希望枠抜きで今秋の新人獲得戦略を練る方針を表明。ヤクルト・倉島球団専務も「今年撤廃されなかった場合には自粛する」と話した。
“自粛ムード”だけではない。楽天・米田球団代表は「希望枠を使うとか自粛とかでなく、希望枠が存続する制度には絶対に合意しない」と、暫定的に現行制度を維持する方針に反対する姿勢を打ち出した。
前日の代表者会議で、抜本改革が必要として、現行制度維持での1年先送りを提案した根来コミッショナー代行が「今年は使わないことを12球団で表明したらどうか」と訴えた。しかし、巨人などは「それでは完全ウエーバーと同じになる」と反対したという。自粛ばかり訴えても制度を変えなければ意味はないが、今後希望枠“返上”の動きは強まりそうだ。

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2007/3/22
希望枠撤廃を来年からとしたNPB代表者会議の翌日、朝日新聞に根来コミッショナー代行を批判する記事が出ていた。いまいち、経緯が分からなかったが、スポニチの記事でわかった。代表者会議で、希望枠即時撤廃派の8球団とFA短縮を絡めようとする読売が対立し、多数決に持ち込まれそうになったとき、読売に助け船を出したのが、根来コミッショナー代行。それが混迷の始まりだったのだ。
チェンジ 根来代行の「気楽な」発想(2007年03月22日朝日新聞)
http://www.asahi.com/special/070313/TKY200703220078.html
根来泰周コミッショナー代行に「理念」を求めるのは、無理な注文なのだろうか。12球団代表者会議で「希望枠」の撤廃が1年先送りされる可能性が強まった。
西武の不祥事を受け、裏金の温床となる希望枠の即時撤廃をファン、アマチュア球界、選手会から求められている。この日の会議でも「今年のドラフトから希望枠廃止」の声が多数を占めた。それに横やりを入れたのが根来コミッショナー代行だった。
「僕は理屈の世界に生きてきた人間。勢いに流されるのではなく、制度を十分に研究してからの方がいい」と多数派を抑えた。
今年のドラフトまで時間はある。世論を踏まえ、まず希望枠を即時撤廃することが先決だろう。その上でドラフトに向けて制度設計をするのがプロ野球界の責務のはずだ。しかし、コミッショナー代行は来年3月を改革のメドとした。
「代行になったら、気楽にものが言える」。相変わらず彼の発想は、世の中の感覚から大きくずれているというしかない。(編集委員 西村欣也)
巨人強硬、根来代行仲裁案が紛糾の種(2007年3月22日スポーツニッポン)
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=npb&a=20070322-00000001-spn-spo
今回の代表者会議で、日本プロ野球組織(NPB)は今年の希望入団枠撤廃を打ち出せなかった。FA短縮で譲らない巨人の強硬姿勢と“巨人寄り”とも指摘される根来泰周コミッショナー代行(74)の仲裁案で紛糾した。実に7時間半に及んだ会議の内情はどうだったのか。
希望入団枠撤廃の条件で巨人がFA取得年限の大幅短縮(現行9年→5〜6年)で譲らない。こう着状態に「多数決を採ろう」との提案が出た。
野球協約上、重要事項の決議には4分の3以上の賛成が必要。この日は議決機関の実行委員会ではないが、巨人と中間派のソフトバンクと広島を除く8球団が「即時枠撤廃」を主張。採決すれば押し切れただろう。
その時だった。根来コミッショナー代行の「意見」が記された紙2枚が配られた。1枚目に「希望枠撤廃はFA短縮が不可避」との理念、2枚目に「FA年数は7年。段階的に移行」との試案。巨人・清武代表が「コミッショナー裁定は重い」と7年で同調した。
ある首脳は「あれで会議は紛糾した」と言う。「現行9年から1年短縮なら応じられるが2年だと反対が多い」。FA市場拡大での年俸高騰や主力級を早くに失う不安は、パを中心に多くの球団が抱いた。根来代行の仲裁案が混乱を招いた。
批判を受けても仕方のない言動があった。NPBは裏金問題の表面化で一度合意した現行維持を白紙撤回。その後、根来代行は巨人・滝鼻オーナー、渡辺球団会長と会食し、清武代表から説明も受けていた。根来代行も会見前後で「汚れ役だ」と覚悟していた。
それでも「世間の風や勢いに流されて理屈を見失ってはいけない。来年3月まで審議を続け、今年は暫定的に従来方式でどうか」と今年の希望枠存続やむなしの姿勢を示した。
海外流出や指名拒否を憂う巨人の論理は一理ある。FA市場で主力級をあさる思惑とも取られかねない。確かに枠廃止で「FA短縮は困る」とする球団は姿勢が問われる。だが何もすぐ完全な制度を作れなくていい。枠撤廃で合意したのだ。まずは打ち出し、FAなど細部は徐々に改定していけばいいではないか。
会議の最後には多くの球団が「きょうは内容を公表しよう」と普段のかん口令を拒んだ。巨人のあまりの強引さを浮き彫りとする声が相次いだ。

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