2007/3/23
希望枠自粛の動きと選手会のCS拒否
選手会長も呆れて、クライマックス・シリーズのボイコットをちらつかせています。現役選手の中にも、栄養費や契約金の前払いを受け取っていた選手がいるんじゃないかと思います。ここはズバッと、裏金の象徴とされた希望入団枠を即時撤廃することで、この西武裏金問題を沈静化させたいのでしょう。これは、アマ側にとっても同じこと。西武のスカウトが「早稲田に行け」といっただけで、早稲田大学に入学できるのはおかしな話。なのに、空気を読まない読売が、即時撤廃に反対したため、選手会もアマチュア側も焦っています。なんで、読売が空気を読まないのかといえば、カイシャのエゴが優先しているからです。
宮本選手会会長「クライマックス」拒否も(2007年3月23日 日刊スポーツ)
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=npb&a=20070323-00000035-nks-base
労組日本プロ野球選手会の宮本慎也会長(36=ヤクルト)が22日、あらためて希望枠存続に断固拒否の姿勢を鮮明にした。NPB側に再考を求め、それでも存続した場合の対抗策として「クライマックスシリーズをしなくても日本シリーズはできる」と、今季から導入される同シリーズのボイコットを私案として明らかにした。
口調は穏やかでも強い決意をにじませた。宮本会長はファンの期待を裏切る希望枠存続を断罪した。「試合増はファンが喜んでくれるから引き受けたもの。ただ経営者は野球界にとっていい方向に進んでいない。協力する必要があるのか」と疑問を投じ、「ファンの人には申し訳ないが、それくらいの決意でやらないと」と話した。「選手の総意がないと動けない」としたものの、ボイコット案を選手会内で提起する意向を示した。
ただ結論は急がない。同シリーズを開催する10月まで時間があり、「まだ中途半端なニュアンスも残しているので」と今後の代表者会議に期待した。希望枠撤廃の大前提を譲るつもりはなく、「もし、この案(希望枠)が通るのであれば」とNPBに警告し、何らかのアクションを起こすことは避けられないとした。
ヤクルト、ロッテ、日本ハムが希望枠自粛…アマ球界に配慮?(2007年3月23日 サンケイスポーツ)
http://sports.yahoo.co.jp/hl?c=npb&a=20070323-00000020-sanspo-spo
ドラフト希望入団枠の撤廃が来年度に先送りされた、日本プロ野球組織(NPB)の代表者会議から一夜明けた22日、ヤクルト、ロッテ、日本ハムなどから今秋ドラフトでの希望枠自粛の声が相次いだ。反発の強いアマ球界や世論に配慮した形で、この動きは今後、広まりそうだ。
ロッテ・バレンタイン監督はこの日、千葉マリンでの練習後に「希望枠は不正のシステムだ。私たちの球団は希望枠には参加しない」と表明した。前日21日に球団から会議の報告を受けて方針を決めた。
また、日本ハム・高田GMも「球団として希望枠をなくす方向でやっている。アマを無視してできるわけがない」と希望枠抜きで今秋の新人獲得戦略を練る方針を表明。ヤクルト・倉島球団専務も「今年撤廃されなかった場合には自粛する」と話した。
“自粛ムード”だけではない。楽天・米田球団代表は「希望枠を使うとか自粛とかでなく、希望枠が存続する制度には絶対に合意しない」と、暫定的に現行制度を維持する方針に反対する姿勢を打ち出した。
前日の代表者会議で、抜本改革が必要として、現行制度維持での1年先送りを提案した根来コミッショナー代行が「今年は使わないことを12球団で表明したらどうか」と訴えた。しかし、巨人などは「それでは完全ウエーバーと同じになる」と反対したという。自粛ばかり訴えても制度を変えなければ意味はないが、今後希望枠“返上”の動きは強まりそうだ。

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