(皐月廿壱日) 新興国のインフレ  経済

奈落の底とまでいわれたベトナム株式市場がようやく落ち着いてきたようだ。しかし、新興国のインフレは深刻である。ベネズエラやウクライナは30%を超える消費者物価だし、スリランカやベトナムは20%を超えている。底までは行かないが二桁インフレの国はロシアをはじめ10カ国以上あるのが現状である。

インフレにはデマンドプル型とコストプッシュ型がある。一般的なインフレは前者のデマンドプルであるが、現在起きているのは景気が悪化している中でのコストプッシュのインフレである。この対応はきわめて難しい。新興成長国は過去10年ぐらいはどこでも景気好調が続いており、デマンドプルのインフレが起きており、先進国をやや上回るインフレ率だった。

しかし、ここ数年の商品市況の高騰により、コストプッシュ型のインフレが加算され、所得が低くエンゲル係数が高い新興成長国では、食料品の高騰を大きく受けている。経済全体がインフレを上回る成長をしていれば問題はないが、このコストプッシュインフレに苛まれる国の経済状況は悪化していくのである。

企業の利益が減少し、為替も自国通貨安になり、投資はダブルパンチを受けてしまう。特に輸入原油に対する依存の高いアジアや東欧などは要注意である。こうした事態を回避するには、金融引き締めをおこない、自国の通貨を上昇させることが多い。しかし、米ドルペッグが多い新興国ではなかなか難しい。

新興国投資という画一的な投資スタイルというよりも、新興国の選別が必要であるのは言うまでもないだろう。
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