(文月壱拾五日) アジアの回復  経済

クレディ・スイスはこのほど、韓国株についてアジア株の中でポートフォリオに占める割合を最大にし、タイ株と香港上場の中国株の資産配分比率も引き上げた。輸出国であるこの3カ国が、予想を上回る世界的な経済回復で恩恵を受ける可能性があるためと説明している。

最近発表された数字でも、韓国の第2四半期のGDP成長率がプラスの2%に上方修正され、IMFも見通しを引き上げている。タイでも同様の動きが見られる。韓国タイ両国の共通点は2008年に自国通貨が大幅に安くなったことである。韓国ウォンは日本円に対して約5割、タイバーツは約3割下落した。この通貨安が今年に入って輸出競争力の強化となって経済に貢献しているのである。

世界各国は何処でも、自国国内消費の減少に苦しみ、多額の財政支出を必要としてきた。その財政支出によって、多少はカンフルとなって景気は持ち直すが、カンフルはあくまで一時しのぎで、本格回復には実体経済の立ち直りが必要である。それを国内需要だけで立て直すのは、かなり難しい。経済成長が著しい中国ですら、政府による刺激策の後の本格的需要回復には至っていない。

こんなときに、最も有効な景気回復手法は、外需を伸ばすことであり、輸出によって、国内の需要不足を満たすのである。日本の景気後退後の回復は全て、外需に頼ってきた。1990年代の長期低迷後の回復も、ほとんどが外需の伸びによるものだった。今回の世界同時不況では、輸入を伸ばして世界経済の牽引車になる国が無ない。中国ですら国内企業優先策を実施している。

そんな中で、いち早く結果的に通貨切り下げに成功した韓国とタイは、通貨安による商品値下げを実施できたわけで、上手く低迷する各国の外需を取り込むことができ、輸出増による国内工場や需要の活発化によって内需にも景気好調が波及しているが、さて先行きはどうかな。
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