(霜月壱日 朔) 親子上場禁止  金融

民主党が企業の「親子上場禁止」を制度化する方向で具体的に動き出したようだ。民主党「公開会社法検討チーム」事務局長の大久保勉参議院議員が、ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで明らかにし、年内に法務省、金融庁に対して検討を要請するという。実現すれば、親会社は上場子会社の株式をすべて買い取るか保有比率を3分の1以下に引き下げる必要があり、親会社の資金負担や市場にとっての売り圧力になる可能性がある。

モルガンスタンレー出身の大久保議員は、「子会社から材料などを安く納入させて親会社が得をする利益相反を起こす可能がある」等と指摘し、法制化によって個人投資家や外国人投資家など少数株主の利益を守り、上場会社とし公正な立場を確保する狙いだとしている(外国人投資家も少数株主かな?)。法制化を目指して政策集に盛り込んだのは「公開会社法(仮称)」である。子会社の関係を維持したい親会社はTOB資金などが必要になり、手放す場合は市場の売り圧力となる。

最近は日立のように多くの上場子会社をTOBする企業も出てきたが、子会社や孫会社を上場しているのは東証だけでも約400社あり、実に全銘柄の13.5%を占めている。大久保議員が指摘するまでもなく、親子上場には弊害が多いし、海外ではその弊害から認められないところが多いとして改善を求められてきた。

しかも株主をこけにするような子会社の上場廃止も目立つ。例えば先日一種のMBOで非上場を目指した吉本興業は犯罪にも似た過去を持っている。子会社のファンダンゴを2006年に4900円で上場させたにもかかわらず、1年7ヵ月後に3095円で上場廃止させている。このような例は枚挙に遑がない。

少数持分投資家が親会社の横暴を訴訟で訴える手もあるにはあるが、日本の裁判では懲罰的罰金制度が無いため、訴訟費用を考えれば泣き寝入りするしかないという法の不備も問題なのだ。したがって、ようやくまともな法整備が始まったというところだろう。

しかし、リターンを生まないTOB費用を負担する親会社はきつい。ともすれば市場放出を強行することも考えられるので、市場にとっては痛し痒しとなるケースもあるだろう。政治が政策を弄んで市場が混乱することだけはやめてほしいが、今の民主党は何をするかわからないので不安だなあ。
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