(神無月廿四日 下弦) 韓流ブーム  

日曜のTVを見ていると先週来日した韓流ブームの火付け役、ペ・ヨンジュンが各局で取り上げられていた。マスコミは真っ二つで、片や4000人もの中年女性を成田に集めた馬鹿騒ぎを罵り、韓流ブームをあおりアホな中年女の舞い上げらせているマスコミを狂っていると指摘し、片やこのブームに完全に乗っかって、この人気にあやかって密着取材を放映し、独占初公開とか滞在の裏側とか、よいしょのてんこ盛の番組もあったようだ。(視聴率はいまいちだったようだが)しかし、いずれも冷静な分析には欠けている。

なぜ「冬のソナタ」がブームになったか。それは日本のプロ野球と同じで日本の番組に魅力が無くなったからである。この秋の唯一のヒットは、ダウン症患者を取り上げた松田聖子主演のドラマだけであった。少し前まではドラマで30%台の視聴率を上げていたドラマは数多くあった。異常なヨン様人気は、日本の様々な現状に鬱積していた中年女性たちが、自分達が知らない間にペ・ヨンジュンという優しそうな俳優を、全て包み込んで理解してくれるかもしれないという憧れ求めた結果でもある。

この国では一つでも年が若ければ、ちやほやされ持て囃され、少々の頭の悪さは許されている現状がある。それが中年になると、周りからは「おばさん」と侮辱的に呼ばれる。そんな男どもの嫉妬をヨン様にぶつけられても、彼女達は痛くも痒くもない。彼女達は「ファンは家族」と呼んで微笑んでくれるヨン様がいればいいのである。

加えて魅力的なドラマだけでなく、往年の映画スターのような胸を焦がすような存在が日本では絶滅しているということもあるだろう。バラエティーで金を稼ぎ、馬鹿タレントぶりを売り物にしている人間に神秘性もへったくれもない。(ペ・ヨンジュンがバラエティーと称した紅白などその典型だろう)ヨン様人気はそうした日本の芸能界の現状への痛烈な皮肉なのである。



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