(霜月八日 上弦) 甲子園ボウル  

関西でボウルというとアメフトのことである。このスポーツだけは関東の日大フェニックスが往年の力が信じられないように弱体化したため、関西勢の圧倒的優位が続いている数少ない大学スポーツだ。駅伝にしろ、ラグビーにしろ、圧倒的に関東の大学が強くて関西勢は全く歯が立たないのと比べると、なぜアメフトだけは関西が強いのか。

まず関西のアメフトの基盤を作ったのは、関西学院大学、関学である。関学も日大全盛期には全く歯が立たなかったが、それでも番狂わせを演じてきた。なぜ可能だったか?それはアメフトが体力と技術に加えて、戦術の妙が決め手となるスポーツだからである。将棋の坂田三吉の棋風にも通じる関西人の柔軟な発想と勝負へのこだわりが、それを支えているように思えるのだ。前代未聞の「ダブルリバース・パス」を考案した古川明、後に学長になった武田健の心理学者らしいお家芸・パス攻撃を封印しての「オプション攻撃」など戦術面での名将を多く数多く輩出してきた。

その関学の連勝記録を145試合で止めた京都大学の水野弥一も「不利な勝負でも、相手の弱い部分と勝負。癖を逆手に取れば、勝機はある」と関学を上回る戦術を編み出していった。この二強時代では観客が四万人という空前のアメフトブームを呼んだ。さらに90年代からは、立命館大学が大学側の強力な支援で甲子園ボウルを初制覇し三強時代になった。今年の長居で行なわれたプレーオフも雨中の激闘で立命が勝利を得たのは記憶に新しい。

今日の甲子園ボウルも悲願の優勝を目指す法政にリードを許すものの、その後は実力を発揮し3連覇達成し、関西の力を誇示した。関西リーグで優勝することの難しさを考えれば、甲子園ボウルの勝利は簡単かもしれないが、番狂わせがおこるのもアメフトの面白さである。しかし、こうしたゲームがLIVEでは放映されず、深夜の録画でしか見られないのは残念!なんとかスポンサーさん、ついてくれませんか。
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