(如月壱拾壱日 春分の日) 電車男  

中野独人著? 新潮社

昨年秋から店頭に並んであるのは知っていたが、オタク本というイメージしかなく興味も無かったので、ベストセラーといわれてもねえ、だったのだが、テキストといわれて仕方なく購入した次第。(読書会は4月にある。こっちの方がおたくっぽいか、ははは)

日本のネット社会を象徴する「2CH」。そのなかのオタク系の掲示板からヒーローが出現した。それが「電車男」である。電車の中で正義漢ぶりを限りなく発揮し、酔っ払いに絡まれた女性を助け、後日その彼女からエルメスのカップを送られた電車男。ネットの仲間達に励まされデートに成功、愛の告白へと進んでいく「今世紀最強の純愛物語」。

2CHを知らないわけではないが、熱心にROMするわけでもなく、最初読み始めて掲示板の文字のルールが分からなくておろおろ。中年男丸出しですな。最近のベストセラー本の必須アイテムの嵩高紙を使っており、あっという間に読み終えるのだが、本の厚さで読後感が満たされるのである。しかしなんかなあ、世の中の毒牙をあまりにも吸収し過ぎたせいか、話が出来過ぎていてオタク男の妄想じゃないのかなと違和感が先に立つ。この辺はメルヘンを忘れた中年男の悲しい性というものだろう。

最近の出版界は何が売れるかよくわからんというのが実感。感性が冷めているせいでしょうかねえ。
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