(卯月壱拾弐日) 高級官僚論  

ちょっと仕事柄当局のかたと話する機会があった。人格的にも申し分のない方で、キャリアと呼ばれる官僚もひとくくりで語れるわけではないという思いをした。しかし、受験の話をしていた時、なんとなく官僚の出世競争に通じるものがあるようにも感じた。

受験戦争に勝ち抜いて、官僚になるためにはテクニックが必要である。それには試験で一点でも多く得るために、難しい問題には手をつけず、解きやすいものから稼いでいくことが肝要となる。自分自身も経験があるが、難しい問題にひっかかって時間を食うと全体としての点数が低くなるのは当たり前である。官僚の出世競争というのは制限時間が決まっている受験に似ている。何も好き好んで限られた自分の任期の間に困難な問題に手を出して、キャリアに傷をつけるわけにはいかないのだ。先日の総務省の高級官僚はこの手強い問題に手を出して、官邸の機嫌を損なったということだ。

ところが、政治家はそうではない。選挙民に選ばれれば何期でもできるわけで、だからこそ率先して困難な問題に手をつけなければならない。ところが、最近の政治家は官僚のようになってきて、問題を先送りしていることが多い。これでは現在の日本が前に進まないのも当然かもしれない。
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