(文月七日) プロ意識  

いまでこそ国立競技場を満員にするのはサッカーだが、ラグビーも早明戦を中心に5万人以上の観衆を集めていた時代があった。しかし、その人気に甘えて何の対策もとらなかった結果、Jリーグで成功したサッカーに逆転され、今は往年の人気は見る影も無い。

この原因はひとえに日本ラグビー協会に長期戦略とそれを実行するリーダーシップが無かったことである。そもそもラグビーは英国圏のスポーツとして、欧州とオセアニアを中心に発展してきた。その強豪国ということを意識しすぎるせいか、日本ラグビーはどうあるべきか哲学をもっていない。

ラグビーの人気回復にはまず日本代表を強くしなければならないが、そのコーチングシステムが今年突然従来のオーストラリア方式からフランス方式に変わった。列強の戦略に右往左往している姿はなんとも情けない。確かに日本は体力では劣っているが、ダッシュ力やハンドリングの良さでは海外勢に負けていない。この長所にかけてみるという日本独自の戦略というものを協会が主導して推進していかなければ、日本ラグビーの将来は無い。

さらにトップチームの強化とともに底辺の拡充をはかるために、一般の人にもっとラグビーを知ってもらう営業戦略と努力が必要である。それにはトップチームの試合を各地で行い、マスメディアに露出していくことが肝要である。すなわちプロ意識を協会も選手も持つべきなのだ。

ラグビーは属地主義を取っており、その国や地域に3年以上住めば代表チームに入れる。しかし、この制度は日本にとって功罪半ばしており、チーム強化に直結するが、節度を保たないと助っ人のぬるま湯と化してしまう。以前に六本木で外国人の日本代表が暴行容疑で逮捕されたが、これなどこの制度の悪い面が出てしまったということだろう。しかし協会はこの事件に対して毅然とした態度を取らず、日本代表という品格を落としてしまった。ここは永久追放などの強硬な姿勢が必要だったのに。

幸い2002年のサッカーW杯で日本には競技場が整備された。サッカー人気におんぶに抱っこではないが、この施設を使ってラグビーのW杯誘致を推進し、アジアで初の開催を実現する意義は大きい。日本のラグビー人気復活と代表強化にはうってつけである。
 
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