(長月五日) 雨の南都  

午後から仕事で奈良へ。しとしとと秋雨のなかを奈良盆地の山裾にある医療法人へ向かう。なぜか駐車場にカマキリが一杯いて、自然の中の静かな病院といったところか。応接室に通されて、しばらく待っていると理事の方が入ってこられた。早速商談となるが、なかなか話がかみ合わず、これは先行きちょっと厳しいかな。しかし、話をしていてもなぜか病院の理事という気がしない。すると実は大手家電メーカーからの出向で、とあるノンバンクにお勤めという。この病院はいわゆるM&Aで系列化されて、その統括をしているとのことだった。何となく同じ職業の気配を感じたが、やっぱりね。

しかし、この理事の方々の腰の低さには驚いた。玄関まで見送られ、挨拶を交わしたが、ふと後ろに気配を感じたので、振り返るとずっと立っておられる。もしかして?やっぱりだ!車に乗り込み、こちらが敷地から出るまで見ておられる。慌てて車の窓を開け、小さく頭を下げる。病院の先生だったらまずありえない光景である。こんなことは昔、岐阜の運送会社で経験して以来である。病院経営の変化が垣間見えたということか。
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