(長月廿四日) 四タテ  

阪神の日本シリーズは今日から始まったようなゲームだった。それまで10点ばかり取られていたから、コマネチシリーズともいうべきだったが、クローザーの小林雅もあのホークスとの第三戦の大逆転負けでの屈辱をばねに1点差をしのいで歓喜の胴上げとなった。受けて立った岡田阪神は全く試合をさせてもらえなかった。短期決戦の怖さでもある。しびれたプレーオフを経験し、シリーズを楽しんでいる千葉ロッテを見ていると、阪神が四連勝して逆転するなどという妄想さえも浮かばなかった。先日も云ったが、阪神はもともと先行逃げ切り型であり、諦めの早いチームでもあった。ダメ虎復活ともいうべき光景を目にして、関西のトラキチも不満をぶつける気力もなく、街は静かにふけていった。

深夜のインタビューで気がついたのだが、バレンタイン監督は日本語がよく分かっている。記者が質問すると通訳が言う前に答え始めている。さすがに日本語で答えるにはいかないのだろうが、その国の言葉を理解しようとする努力が選手の掌握につながっている気がした。しかし、パリーグの選手らしくインタビュー慣れしていないところが、初々しくて好感度を増す。個性的な選手が多いのも試合で結果を求められるプロとしては当然だろうが、世間の注目がパリーグに集まれば、昨年のドタバタ劇のような統合問題もなくなるだろう。金をかければ日本一になれるものではないということを証明したことが痛快である。
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