(睦月参日) 後継者  

18年もの間アメリカの経済政策の責任者として君臨してきたグリーンスパンFRB議長がいよいよ任期終了ということで、その後継者のバーナンキ氏の手腕に注目が集まっている。しかし、前任者が偉大であれば後継者は辛い。グリーンスパン氏もボルカー氏の後任ということで、知名度もイマイチだっただけに不安視されていた。そしてあのブラックマンデーが起こった。しかし、ここを上手く乗り切ったことがその後の信頼を勝ち取ったわけである。

企業にとっても後継者問題は大変重要なことである。昨日決まったキヤノンのような大企業であればある程度の人材に事欠かないだろうし、意地悪く言えば次の手もいろいろあるだろう。しかし、先代が創業者でカリスマ社長だった人が後継者を育成しなければ、どんないい会社でもあっという間に経営権の問題が生じる。イオンが白馬の騎士として颯爽と登場した「オリジン東秀」などその典型例である。創業者は自信を持つのはいいが、健康面にも持ち過ぎてしまった。後継者を決めていれば、創業者一族が相続税のために株の売却をしなければなかっただろうし、パートも含め5000人の社員を不安にさせることもなかったはずである。

創業者は子孫のために財産を残すことよりも、きちんとした後継者を育成し、その人に会社経営のための知恵を授ければ、後継者も頭を使うだろう。創業者の二代目というのは人に恵まれなければ、あっという間に資産を食いつぶしてしまうものである。
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(睦月弐日) ホームレス撤去  

私が東京にいたとき、隅田川の川岸に青いテント村を見ることがあったが、人口を考えれば大阪のテントの多さは目を見張る。最大のテントは大阪城公園であるが、今日の強制撤去があったのは西区の靭公園が舞台だった。ここはテニスコートが有名だが、形状を上から見ると異様に横に長いというか、東西に長く南北は狭い。これは当然であり、戦後(第二次世界大戦後ということ)しばらくここは米軍の滑走路があった。となると形が想像できるだろう。米軍から返還されたときに大阪市はここを公園としたわけである。大阪というと東京に比べて緑が少ないなかで、ビルの谷間に広がるこの公園は本来は市民の憩いの場であり、特にテニスを中心に運動をする人が多いところでもあった。しかし、街中の公園という最高の立地条件をホームレスの人たちが見逃すはずがない。最近は24時間営業しているコンビニの賞味期間切れの弁当など、探そうと思えば食糧はいくらでもあるし、公園ということで一番大事な水にも困らない。さらにかなり高い木が生い茂り、比較的過ごしやすいという絶好の条件が加われば鬼に金棒である。

しかし、さすがに一般の目からしてもかわいそうなホームレスというよりも怖い存在になっていたのは事実である。何年か前に天王寺動物園の周回路で青空カラオケがあって、ここも撤去されたのだが、一部のマスコミではホームレス=弱者というお決まりのロジックで報道していたが、一度でもあの騒音を経験したものであれば、撤去は当然だと思うだろう。ホームレスといってもみていても気の毒だという人はあまりいないように見えるし、(まあ中には本当に病気の人もいるでしょうが)人の迷惑をかけるようであれば撤去も止むを得ないのではないか。

今回の事件も支援者という名のもとの偽善者がいるのではないか。自治体もイベントがあるのできれいにしておきたいというのではなく、普段からの対策が必要ではある。しかし厳しい見方かもしれないが、身体が動かせるのであれば何かできるだろうと思ったのが、このニュースをみた感想である。
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(睦月壱日 旧正月 朔) BSディベート  

NHKBSでプロ野球についてディベートをしていた。一昨年の近鉄とオリックスの合併から今だ続く日本プロ野球の問題はなんら変わっていないように見える。そもそも日本のプロ野球は毎年12球団合わせて200億円以上の実質赤字があり、親会社が広告費扱いで補填している現実に目を向けるべきである。親会社の業績次第で球団の経営が左右されるという不安定さは、ライブドアや楽天が進出しようとした時と全く変わっていない。

プロ野球球団といえども経営がしっかりしていなければ身売りが付きまとう。最近のように選手の年俸高騰が目立つなかではますます経営のプロが必要とされる。今までは球団経営を任すのは親会社からの出向者が日本ではほとんどだが、巷では現場を知っているゼネラルマネジャーが適任ではないかという意見も多い。選手のトレードなどの知識は必要かもしれないが、観客増加などビジネスという面では野球の経験が必ずしも必要とは思えない。実際MLBではボストンのGMはエール大学のロースクール出身だし、LAはハーバードのMBA,タンパベイはゴールドマンサックスの元役員である。

顧客開拓というとまず新規開拓から始めてしまうが、これを固定ファンにするにはコストも時間もかかる。既存のファンも新規のファンも平等に集客しようとしてはコストがかかるばかりだ。スポーツビジネスのバイブルといえば、NBAのNJ・ネッツを観客動員数最下位からチケット収入伸び率をトップにしたスポールストラの「エスキモーに氷を売る―魅力のない商品を、いかにセールスするか」が有名であるが、もうこれは10年以上前のものである。

方法論はともかく日本のプロ野球球団にも経営のプロが必要だ。昨年のロッテの快進撃も経営からのバックアップが支えたといわれている。保守的といわれるオーナー連中も目の前で収益を上げている他球団を見れば変わらざるをえないのだ。そういう面でもあのライブドア進出というのは是非はともかく意義があったのでないか。今回の事で全てを否定してしまうのは短絡過ぎる。
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(師走廿九日) 生誕250周年  

今年はWolfgang Amadeus Mozartの生誕250年にあたる。1月27日が誕生日で生誕地ザルツブルグは世界中から愛好家が集まっているようだ。Mozartというと多くの曲があるため皆それぞれお気に入りがあるだろうが、私の場合は「Requiem K.626」である。実は学生時代混声合唱団に属していたので年末の定期演奏会で一年のときだったと思うが、このRequiemを歌ったのである。担当はセカンドテナーで(これ目立たないポジションですな)一時間近くの大作を素人の私が歌うこと自体無謀だったと思うが、そこは若気の至り、指導者にも恵まれ何とかパートを歌い上げることができた。まあ、客観的な見方は無残なものでしょうが、結構充実感があったことは30年前の出来事とはいえ記憶の中に深く刻まれている。

私の大学は国立地方大学だったので教育学部があって、教員志望の学生が多く音楽専科の学生は、合唱かオケ。またはマンドリンというのが常だった。そんななかでたまたま下宿に経済学部の先輩が合唱団にいたので、連れて行かれると新入りと紹介され、そのままコンパに誘われ断れなくなったというのが事実である。音楽なんて聴くのは好きだったけれど、バンドの経験どころかギターもろくに弾けなかったのに今では冷や汗ものだ。

山口には今は再建されたザビエル聖堂が市内の亀山にあるが、木造の時の私の大学時代では、クリスマスミサの時に私どもの合唱団が賛美歌などを歌っていた。教会でのRequiemというとモーツアルトではなく、フォーレのRequiemでしたが、略して「モツレク」は私の学生時代の思い出では一級品である。久しぶりに今日はそのK.626を聞いてみようか。
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(師走廿八日) 献血  

夕方客先に行こうとしていたら携帯に電話があって、ちょっと都合が悪くなったので来週にしてもらえないかと。このまま会社に帰ってもよかったのだが、高島屋の前で日赤が献血を呼びかけていたので、まあたまにはいいことでもしようかと受付をすることにした。ただ、既往症として結石の治療をしていますがいいですがと最初に告知した。もう随分前に献血はした記憶はあるが、もうデータも無いようで新たに登録するという。問診票を書いて医師の質問に答えるが、結石の薬である「ウロカロン」を服用しているので献血は出来ないといわれる。(その日に飲んでなければいいようですが、毎食後に服用しているので当分無理ということですな)

そこで献血できないのであれば、さっき登録した個人情報を取り消してほしい旨告げると、それは病院のカルテと一緒で薬事法で決められているので取り消しできないという。何故?献血できない人の個人情報なんて結構センシティブなものじゃないのかと質問しても出来ないの一点ばり。では文書で情報漏れを確約するものをくれといっても、現場では出来ないという。だから受付で結石の治療をしているが献血は出来るのと聞いたじゃない。最初に登録しておいて後で出来ないというのはおかしくない?最近は献血時も本人確認しており、れっきとした個人情報であり、病院であれば自分が患者なのだから、その症状を診てもらうと来ているのであって、いきなり診察拒否となることは無いはずである。それと一緒にされるのは納得いかないし、街角の移動献血車で目的以外の個人情報を集めることには疑問である。

そんな小さなことでもめるなよというお方もいるでしょうが、赤十字は役所ではないでしょうし、人の善意で成り立つ献血でこのような事務作業がおこなわれていることについては、日頃個人情報に過敏にならざるを得ない人間からすると、納得がいかないのだ。

午後7時過ぎに現場の報告を受けた者が説得とも思われる電話が何回もあったが、そんな電話をする暇があれば他の仕事をしたほうがいいんじゃないの。
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(師走廿七日) 達成感  

社員満足度調査なるアンケートが廻ってきた。多分企画が自分達も会社のために仕事をしていますよという自己満足のアピールだろう。この手の調査はだいたいアウトソーイングされ、客観的に調査されますとされている。しかし、それはグループの関連会社で窓際族の飯の種になっているのがおちである。本当に外部に調査してもらうと法外な調査費がかかるのでお茶を濁すことになる。

ともかくそのなかで達成感に対する意識の項目があった。この業界はいわゆる水商売のようなもので収益のブレが大きい。今は思い切りフォローの風が吹いているが、いつかはこの風はやみ、やがてアゲインストの強烈な嵐もやってくるだろう。金融の世界というものはサーフィンに乗っているようなものだから、次の波にいかに上手く乗るかにかかっている。だから、大きな波も小さな波もすべて乗ろうとするくそ真面目なやり方だと、むやみに体力を消耗するだけでいざという時についていけない。しかし、毎日の数字が怖いのである程度の平均点だけは確保しようと焦るのである。

昨日の日記にもあったように「無能な働き者は害悪である。」それをそのまま実践しているこの職場の雰囲気たるや、達成感には程遠い状態である。
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(師走廿六日)  弱者のための喧嘩術  

清谷信一著 幻冬社アウトロー文庫

まずは衝撃的な引用。
《ドイツのワイマール共和国の参謀総長、フォン・ゼークトは「軍人は四タイ
プに分類できる。有能か、無能か、勤勉か怠惰か。有能で勤勉な者は参謀に、
有能で怠惰な者は司令官に、無能で怠惰な者は連絡将校に向いている。無能で勤勉な者は銃殺にしろ」と述べている。》

「無能な働き者は害悪である」何とも刺激的な言葉である。ちょっと居酒屋で話題にしたいような話である。ちなみに、このハンス・フォン・ゼークトは「戦争は手段を変えた政治の継続であるだけでなく、戦争は政治の破産でもある」という有名な言葉も残している。ゼークトは、ヒトラーを支持していたが、軍がヒトラー個人に忠誠を誓うことには猛烈に反対し続けていた。そしてあの蒋介石の軍事顧問としても知られている。

この「無能な働き者は害悪である」ということに関しては次のようなことも述べている。
《昔から我が国の商家では、息子に器量がないと判断すれば、従業員の中から見どころのあるものとか、外から養子をとって娘の婿にして後を継がせた。馬鹿息子には小遣いを与えて飼い殺し。馬鹿息子が女を作ろうが、放蕩にふけろうが店は傾かないが、無能な息子が勤勉さを持ち出して商売を継ぐと店が潰れるからだ。近年の我が国最大だった某スーパーなどその好例であろう。》

税金を自分のものと勘違いする真面目な?官僚にありがちなのも、この銃殺すべきタイプではないだろうか。
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