(睦月壱拾五日 旧小正月) 荒ぶる魂  

オリンピックが始まり国内スポーツはイマイチ注目を浴びないが、今日は画期的な出来事が秩父宮でおこった。学生王者の早稲田ラグビー部が社会人というよりトップリーグの上位チームであるトヨタ自動車に接戦ながらも終始リードし、堂々と勝利を収めたのである。今の清宮監督になって早稲田の力は大学では圧倒的に抜きん出ているが、社会人相手になるとその壁は永久に破れないのではないかとさえ云われていた。実際数年前には、同じトヨタに100点ゲームをつけられ屈辱の涙を流したこともあった。

TVの中継を見ていたのだが、早稲田の勝因はまず第一に集散の早さだったのではないか。先手先手とトヨタを常に受身に立たせ、焦りを誘ったのも作戦のうちだろうし、何といってもラインアウトをことごとく奪取し、トヨタが反則で陣地を前進させてもそこから仕事をさせなかったのは、明らかに作戦勝ちである。トヨタラグビーは実力はありながら時々下位のチームに取りこぼしを喫するようにポカのあるチームでもある。特に血気に走る外国人選手が焦りから反則を繰り返し、シンビンを食らうなど相変わらず試合巧者には程遠く、インターセプトで早稲田がトライをするなど、後半の風下でもなんとかトヨタの攻勢を果敢に防ぎきった。

毎年チームの構成に苦労する学生チームでこれだけの力を発揮するのは、トヨタの力が以前ほどではないにしろ、たいしたものである。日本ラグビー協会は長年学生人気におんぶに抱っこ状態でほとんど組織らしい活動もしていなかった。元はといえばこの協会が日本ラグビーの低迷の原因でもある。この歴史的な早稲田の勝利に再び協会が悪乗りしないことだけを祈るばかりである。
0




AutoPage最新お知らせ