(弥生壱日 朔) コメ先物  

農林水産省は東京穀物商品取引所と関西商品取引所が申請していたコメ先物上場を認可しないと発表した。またも日本は世界標準から逸脱してしまった。生産者に配慮した決定とのコメントがマスコミで流されているが、主食を投機家に荒らされたくないという錦の御旗を反対者は掲げるが、頭がおかしいのではないか。
    
先物取引の機能は二つある。一つは価格変動のヘッジ機能であり、もう一つは商品価格の調整機能である。云うまでもなくヘッジ機能は将来の価格変動による損失に保険をかけることであり、調整機能とは公開の市場で多数の参加者が競り合うことで価格が決定されるので、その時点での理論上フェアな価格が決定されることである。

そもそも現在の世界の先物市場は日本の江戸時代に大坂堂島にあった米相場会所を範としている。この世界に冠たる堂島米相場がコメ本位体制の江戸時代経済を支えていたとも云ってもいいだろう。

だいたい日本のコメの価格はどうやって決まっているか。多少は自由化され一部のブランド米にはそれなりのプレミアムが付いているが、一般的はまだまだ規制が蔓延っており、消費者に見えない税金が使われているのが現状である。

先物というと偏見を持たれた90年代の株式市場が思い出されるが、多くの参加者によって洗練されてきたように思われる。先物というと投機をイメージさせる環境の整備を怠ってきた商品先物業界のツケが政府の判断を誤らせている。国家の判断と市場の判断と比べた場合、市場の判断は柔軟性があるが、政府の判断力のなさが市場を混乱させてきたことは歴史が証明するところである。たかが大臣の発言に異論反論する論客はいないのか。
 
0




AutoPage最新お知らせ