(葉月壱拾四日) ULTRA DOLLAR  

手嶋龍一著 新潮社

先日から読み始めてようやく読み終えると北朝鮮の核実験予告宣言である。何ともいえぬタイミングである。手嶋龍一というとあの9・11の時、連日連夜NYからLIVEを送りつづけたNHKの当時のワシントン総局長である。その冷静な報道ぶりは、あの悲惨な事件でともすれば感情的になりそうなムードを一掃していたようにも思えた。その後独立し、メディアに登場していたが、この本で本格的に作家デビュー?か。

確かに北朝鮮のニセ$疑惑は当たり前のことと一般に認識されているが、その印刷技術に日本の拉致された技術者が関与したり、外務省高官がその妻の不倫をネタにされたとはいえ北朝鮮の手先として行動する様は、衝撃のドキュメンタリ−・ノベルという帯に相応しい。しかし、これらの疑惑を暴くのがBBCの東京特派員というのだから、007のリメイクかともいえる。

いずれにしてもこうした犯罪国家が近隣にいるということはおぞましい限りだ。さらには核実験という暴挙を冒そうとしている。米韓の冷ややかな関係にさらに楔を打ち込もうとする金正日の作戦に明日はあるのか。
0




AutoPage最新お知らせ