(睦月壱拾八日) 発展途上国の政策操縦  金融

中国の第10期全国人民代表大会(全人代)で、外国企業の税制優遇を廃止する企業所得税法案や私有財産保護を強化する物権法案を採択した。中国の法人税は原則33%だが、外資系は15%または24%の税負担であったし、「2免3半減」という優遇策もある。これは、外資系の生産企業の場合、利益を計上してから2年間は所得税を免除、その後の3年間も所得税が半減されることである。

こうした優遇制度は経済の離陸としてのエンジン効果として、外資系企業を上手く使ってきたということである。しかし、WHO加盟後外資系企業との厳しい競争にさらされた国内企業はこの優遇策に当然不満を強めてきた。そこで今回の改正となったわけだ。ただ、外資系も急に25%に増税するのではなく、5年間に徐々に税率を上げていくわけで、急速な経営悪化は考えづらい。そもそもこの決定で中国を捨てて、たとえばベトナムあたりに移転するとすれば、一から作り直しという手間やカネがかかるだけでなく、調達部品や物流も中国に比べればはるかに劣るわけだから、いきなり中国の生産基地の座が揺らぐとは思えない。さらに外資優遇策がなくなれば、外資系企業は生産企業でなく、得意とする第三次産業というかサービス業への進出が進むものと見られる。

まあ、したたかな中国政府の今回の決定は発展途上国の経済政策としては、かなり上手くやっている証拠ではないだろうか。これも共産党一党独裁という側面から出来るのかもしれないが、よく考えてみればかの国も戦後50年は自民党の独裁政治だったのですから、それを学習しているといったところかもしれない。
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