(如月廿参日) ヘッジファンド規制  金融

1998年にNHKで放映された「マネー革命」という番組を覚えているだろうか。この番組で金融の世界に興味を抱き、社会人としてのスタートを切ったという人も多いという。1月にNHK出版から文庫版として再刊されている。それの第一巻は「巨大ヘッジファンドの攻防」である。もうはるか昔になってしまったアジア危機のなかで、のたうつヘッジファンドの様子を読んでいるところだ。

さて昨今ヘッジファンドに対しての規制論が喧しい。これは預金を集めて運用する銀行や老後の資金を賄う年金資金など、普通の生活者に影響を与えかねない主体がヘッジファンドに投資するようになったからに他ならない。当局としては投資家保護という伝家の宝刀をちらつかせているようだが、規制をかければ結局規制の緩い地域へ逃げてしまうのがおちである。

ヘッジファンドはいわば資金運用業界のベンチャーであり、よきパトロンというかエンジェルが必要なのである。欧米には腰の座った投資家が多いように思うが、日本では基本的に機関投資家がスポンサーであるケースが多く、説明やルールに縛られる一方で成果を問われるという厳しい環境では、なかなか優秀なファンドマネジャーも育つとは思えない。やはり投資家側にも問題がありそうだ。

スティールのようなHFもいろいろな価値観を持つ投資家が市場には必要なのだから、その存在は否定しないが、彼らの投資の時間軸は特有のものである。やはり投資には長期投資というものが基本だろうし、本来長期運用の典型であるべき年金基金がHFと同じように「今期はどうか」とか「第1Qは?」と評価を判断するのはいかがなものか。
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