(卯月壱拾参日) 仕事の確率  社会

またまた昨日の続きである。

さて会社員生活における評価は「確率」に主眼が置かれがちだが、分母を増やすほうが大切なのではないだろうか。つまり、たくさんのチャンスをもらえ続ける人のほうが幸せということである。確率を上げることは、才能なり努力なり運なりに依存するとしても、与えられるチャンスの数が(例えば1年後にも)減らなければ、幸せな職業人生だと言えるのではないか、ということだ。

何事にも挑戦しない人は「まぐれ」や「最初の努力」だけで、見せかけ上の高い確率を保つことも不可能ではない。しかし、たった1回だけの成功より、仕事上で雑多なことに何百回も挑戦してたくさん成果を出している人のほうが、ずっと尊敬に値するだろう。かつて志望大学に合格したことだけを誇りに生きているような人がまわりにいたが、その人が尊敬に値するかどうか、考えてみればすぐ理解できることなのである。
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(卯月壱拾弐日) 一流と二流 その2  社会

そもそも普通の人間が2割5分なんて打てるはずがない。プロの投手の投げる変化球や140キロを超えるボールなんて、本物の打席に入れば恐怖で立ちすくむのが普通だろう。

しかし、この打率というのは普通の社会生活でも使えるのではないだろうか。つまり分母がいくら増えてもアベレージを長く保たなければならないということである。プロの世界でまぐれが許されるのは、せいぜい数度だろうし、社会人であれば入社1年目までだろう。

肝要なのは短期間の確率ではなく、長期にわたって分母がどんなに増えても確率が下がらないというのは、上司から見れば安心して見ていられるものである。所詮、割り切って考えれば、素人も玄人との差も、凡庸なプロと一流のプロとの差も数字で表されてしまうものである。
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(卯月壱拾壱日) 一流と二流  社会

《プロ野球の選手なら、だいたい誰でも、2割は打てる、2割5分くらいまではいく。チャンスさえ与えられれば、そのくらいの数字は皆残します。〔中略〕年間で500打数として、125本ヒットを打てば0250で、150本なら0.300、凡庸といわれる0.250の選手はだいたい半年かけて125本、一流といわれる3割の選手が150本で、その差は25本。野球はだいたい半年かけて一シーズンですから、一週間でみるとわずかヒット1本の差です。プロ選手(.250)から一流選手(.300)になるところというのは、本当にほんの少しの差なんだけれど,そこを乗り越えるためには、全然違う何かが必要になる。》(齋藤孝氏との対談『私塾のすすめ』での梅田望夫氏の発言)

勿論、全員が一流をめざしているわけではない。どんな世界でも一流を目指し続ける人とそうでない人がいる。途中であきらめてしまうという意味ではなく、その分野のプロになることで充分と考える人が後者である。しかし、一流を目指す人はたいていは諦めないものである。

どちらが幸せかはなかなか難しい。一流を目指しているのに一流になれないことがほぼ明らかになっている状態は苦しいし、結果が出ていないのに自分が一流と思い込んでいるのは滑稽でもある。

自分は一流にはなれないが、今の仕事を続けられることで充分という人は幸せだろうし、さらに向上することを楽しんでいる人はもっと幸せではないだろうか。
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(卯月壱拾日) 四川大地震  政治

ミャンマーのサイクロン被害もそうであるが、天災でいつもひどい目に遭うのは弱者である。今回天災の舞台となったミャンマーは軍事政権が僧侶のデモに対して圧政で臨んだ国であり、地図を見ればわかるように四川省のすぐ西はあのチベット自治区である。遠く離れた地点の被害を報じる国営放送はすぐ西にあるチベットに対しては何も報じていない。地形の関係で被害が全く無いという距離でもないのに。

仏教徒であれば、天が仏に対して理不尽な行動を取り続ける為政者を諌めるためにおこしたとでも云うのではないか。しかも両政府とも海外からの救助を受け付けず、ひたすら自国民の命を始末にするという行動を取っている事実を世界はもっと非難すべきではないか。

自国民を大事にしない政府など存在価値は無い。あの阪神大震災の村山政権も初期行動を誤って、多くの救える命を無駄にした。民主主義の日本でさえ、官僚主義の弊害で庶民は命を失ったのである。独裁国家では何も学習効果など存在しない。学習されればその体制の末路が見えてくるからだ。
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(卯月九日) 外食の嘆き  経済

郊外の外食産業の経営者の顔が暗い。ガソリン価格の高騰で来店客の減少で苦戦しているという。昨年10月ごろからの傾向は変わらないと低価格のイタリア料理店のサイゼリアの正垣社長と嘆いているようだ。

確かに車で立ち寄ることの多いロードサイド型の店舗は、ガソリン価格の高騰で来客が少なくなったといわれれば、なるほどと思わず頷いてしまうものである。でもほんとうにそうだろうか?

サイゼリアの資料から既存店舗客数推移を拾ってみると、別の一面が見えてくる。この3月の客数が前年比96.8%だったのが、4月に同91.8%に急減しているのである。4月は暫定税率が廃止されたため、ガソリン価格は急落しているはずである。で、この数字は何を表しているのか。

さらに詳しくみると、前期下期の売上高利益率は微増している。売上が減少しているのだから、これは値上げによる収益改善を図ったことを意味しているのである。特に4月からの小麦の大幅値上げによるランチや子供メニューの値上げに対する不満がネット上に溢れているのだ。おいおい、原因は別のところにあるんじゃないですか?社長!
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(卯月八日 上弦) 分譲マンション販売  経済

少し前の新聞に、2007年に東京都内で発売された分譲マンション価格は、平均年収の9.85倍とおおよそ10倍近くなっており、前年の8.58倍に比べて一段と拡大しており、適正価格は年収の5倍という目標が空念仏になっているのである。最近は多少変化しているとはいえ、地価高騰や建設資材の値上げでマンション価格が急騰したのは否めない。いかにも一般的な消費者からは持ち家は程遠いものになっている。年収があがらず不動産価格が上がれば、当然売れ行きは安くなるということだ。

マンションを現金でポンと買える人は少ない。当然ローンがつきものであり、6000万円のマンションを購入すれば、ローン返済期間で異なるだろうが、総支払い金額は1億円近くになる。障害年収が2億から3億とすれば、総収入の半分から1/3がマンション代金となる。これに年間50万円程度の固定資産税が必ず付きまとうのだから、コストはこれ以上になることは云うまでもない。しかもマンションだからローン返済期間を過ぎれば、改修や建替えが当たり前のようにやってくるのである。これでもマンションを買うの?というのが昔から賃貸族の私には疑問の連続だったのである。

確かに安い時期もあっただろうが、もはや転売しても儲かる時代は終わってしまっている。マンション購入は資産になるというロジックはもはや成り立たないというのが現実ではないか。
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(卯月七日) トヨタの変調  経済

先日発表されたトヨタの決算、前期途中からの円高やサブプライム問題からの景気後退である程度の減益は予想されていたが、今期の予想はかなり厳しいものだった。しかし、私が目に付いたのはこの1月から3月にかけての4半期決算でドル箱だった北米の営業損益が124億円の赤字に陥ったことである。

北米市場で自動車会社はSUVやピックアップなどの大型車で利益を上げてきた。日本メーカーで日産がトヨタ、ホンダに遅れを取ったのはこの売れるSUVを出さなかったせいである。同じことがトヨタでもホンダでも繰り返そうになっているということである。あれだけガソリン価格が高騰し、住宅価格が下落してホームエクイティローンが借りられなければ、当然SUVが売れるはずが無い。さらに中古車の下取価格も暴落しており、実質的な取得価格は値上がりしている。もちろん大型車だけに燃費が悪いのは当たり前だ。

こうしてみると、日本で不動産バブルが崩壊した後、高級車の売れ行きがばったりとなり、軽自動車の売れ行きが大幅に増加したことが思い浮かぶ。そして、いまや日本の軽は2000万台以上普及しており、新車で100万前後、燃費は倍以上あるし、維持費は大型車の1/3ぐらいだろう。

北米の主力車も一気に軽とは行かないだろうが、小型車が中心になるのは云うまでもない。したがって日本車は売れるかもしれないが、利幅は少ない小型車ではトヨタといえども、これまでの巨額な利益は難しいだろう。いかせん、まだまだハイブリッドは高いし、今の米自動車会社を笑えるのは永遠ではないはずである。
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