(葉月七日) くいだおれの奉公  社会

関西に帰ってきて少し前の新聞を呼んでいると、

<7月に閉店した「大阪名物くいだおれ」の看板人形・くいだおれ太郎が「ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)」(大阪市此花区)で“奉公”することになり、3日、同園のイベントに特別参加した。太郎はエンターテイナーを目指し修行中で、今回は同園に奉公を申し込んだ。この日は、黒のとんがり帽子にマントの魔女姿。来園者に手を振りながら、愛嬌(あいきょう)を振りまいた。>

くいだおれ太郎、しつこく稼いでますなあ。しかし、この人形の裏で動く人間模様を大マスコミはなぜ書かないのだろう。そもそもは、粗放経営をしてきた一飲食店が潰れるという話であって、そこがたまたま人形を持っていたからといって阿呆メディアが騒いだからこうなったのである。あの店は潰れてからの方が稼いでいるのではないか。今回のUSJの件も<奉公>などと「言い換え」をしているが、ギャラはいくらもらっているのだろうか。

くいだおれほど不味い飲食店も珍しかった。不味いだけではなく、接客態度にも覇気がなくて典型的な有名観光地の一見客を食い物にする店だった。それではイカンとフレンチだかイタリアンだかの姉妹店を出してまもなく閉店を決めた。新規投資で勝負に出たものの、かえって母体を圧迫すると判断してここは潰した方がいいと決めたのだろう。しかし、阿呆メディアが騒ぐもので最後の最後でどえらく儲けることになったのである。

関西の高級住宅地、芦屋。そこでも六麓荘とよばれる六甲山麓に広がる住宅は、田園調布の比ではない。圧倒される威容を誇る家が並んでいるが、その一番上にあるのが実はこの「くいだおれ」の社長の家なのである。庶民の味方のような戦略だが、私生活は全く違っていて、人々を見下ろす高台にお住まいなのである。
0




AutoPage最新お知らせ