(霜月参日) 資産運用フェア  経済

今日日曜日は東京金融取引所主催のセミナーが東京国際フォーラムであったはずだ。はずだというのは、もともと行く予定であったのだが、明日からの合併にともなう作業が午前中で済まそうとしていたのだが、これが昼過ぎまで延びてしまい、今日一日しなければならないことが多くて断念したのである。どんな話だったのだろうか。というのは福井前日銀総裁の記念講演があったのだ。まあ、この金融危機の場面でリタイアしておいてよかったというのが本音だろうが、彼の在任期間中の低金利も世界経済の混乱の元凶の一つであることには間違いないだろう。財務省の円高防止への大規模介入といい、金融危機のマグマを醸成したことを彼はどう釈明したのだろうか。

さて前日には東京IPO主催の資産運用フェアでは、外銀のストラテジストがこれからも円高は続くと強調していたが、さてどうなるか。確かに1兆4000億ドルの財政出動で米ドルの信頼性には暗い影が忍び寄っている。しかし、ドル以外の通貨で各国が決済できるかといえば、誰もが疑問を抱くに違いない。

今回の急激な円キャリーの巻き戻しで東京金融取引所の「くりっく365」も証拠金で300億円以上を消失させている。個人投資家の傷の深さは大きい。しかし、土曜日にセミナーに集まっていた個人投資家は極めて逞しい。一語一語を聞き漏らさないと本当に真剣なまなざしで、ストラテジストを見つめている。このセミナーの終了時には、スポンサーからの商品券やipod,Nintendo Wiiがあたる抽選会もあるのだが、自分の用事が済めばさっさと席を立っているのである。抽選にわずかな期待をする自分が恥ずかしい。ははは。(でも以前の抽選会ではNintendoDSをゲットしているのだが、二匹目のドジョウがいるはずないよね)
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(霜月弐日) Wanofu club  ぐるめ

京橋郵便局の裏に「築地さとう」という高級肉料理店がある。Wanofu clubはその隣の一見割烹風のお店がある。以前は確か河豚料理のお店だったと記憶しているが、いつのころかこのWanofu clubという店に変わったようだ。

先日この店を使う機会があり、なかなかいい店だったのでご紹介したい。ほとんどの人がコースを選ぶと思うが、手間をかけた和の料理が運ばれてきて、美味しくいただいた。特に野菜がとてもいい。茹でた野菜をテリーヌとして出していたのである。これがなんとも新鮮でいい。といっても料理の専門家からいうと、容器のまま供したものだけがテリーヌで、型から出すとパテであるといわれるかもしれない。

もともとが河豚のお店だっただけに当然刺身はてっさである。さらにひれ酒もほのかな香りがなんともいえず、注ぎ酒が増すばかりとなる。少々値が張るが、何かの記念日にはチョイスしていいお店である。
東京都中央区築地4-2-10
TEL:03-3543-3450 (17:00〜23:00)
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(霜月壱日 朔) ひとすじの希望  プライベート

厄介な会議を終え、今日は食事も中止して案件の最後の詰めを行う。書類関係を全て整えたが、これが誰でもできる仕事といわれるのもなあ。(苦笑)それが終わろうとすると携帯が震えている。画面を見ると懐かしい名前が。早速遅い食事となる。「くりや」で美味い肴を食べながら昔話に花を咲かせていたが、そのなかで私にとって有益な話があった。どうなるかわからないが、ひとすじの光が見えたような気がした。

人生50年というがそれを超えて、私もゴールの形を決めなければならない。自分ひとりであれば簡単かもしれないが、重度の障害者を抱え、私だけの人生ではないのも事実である。自分がふらつかない姿勢で進めば道は開けるという信念には迷いは無い。今までもそうしてきたつもりだし、そういう面では恵まれた人生だったかもしれない。

まだまだわからないことも多く、早い決断をするつもりも無い。しかし、一旦決めればまっすぐ自分が正しいと思うことをスピードをもって取り組むというだけは自負しているし、自信もある。それだけのことである。
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(神無月参拾日) 三ツ木  ぐるめ

門前仲町は風情のある街である。ひとつ通りを裏に入れば、そこにはEDOがある。この三ツ木もそうした店のひとつである。富岡八幡宮の門前にあるこの店には9月に行ったきりだが、その際に焼酎のボトルをキープしたのだが、店主からキープは3ヶ月ですよと云われていたのである。会社の仕事も一段落したので、部下をつれてお邪魔することにした。

カウンターのコーナーがちょうど空いていて、両サイドは左側は昭和、右が平成を代表する女性陣で、おっさんがぐだを巻いているような寿司屋ではない。店は明るくて、ちょっぴりやせた西郷隆盛を彷彿させる大将の握る寿司は、程よい大きさで、いきなりのトロで口の中は幸せでいっぱいになる。江戸前の海苔でまかれた軍艦も美味いの一言である。シャリを入れてある籠は特製のもので(これは写真をとらないと説明できないか)いかにも風情がある。

おまかせで一通り食べ終えて、ふとカウンターにある蟹に目が止まった。ズワイガニのメスである。その小ぶりさが気に入って早速注文。先日上海蟹を食べ損なったので、今年初めての蟹三昧である。酒が進むばかりである。久しぶりに落ち着いたが、明日はまた厄介なことがある。一人でやるには限度もあるが、見て見ぬふりをする奴の多いこと多いこと。
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(神無月廿九日) 史上最大の作戦  

米連邦準備理事会(FRB)は25日、個人向けの信用収縮を和らげるのを目的に、最大で8000億ドル(約77兆円)に上る新たな金融対策を発表した。ローンを裏付けに発行した証券化商品を買い入れるのが柱で、住宅ローン関連で6000億ドル、自動車、クレジットカード、学資などの消費者ローンと一部の小企業向けローンで2000億ドルの資金枠をそれぞれ設定した。金融危機の影響で資金調達に苦しむ個人を支援するとともに、金融機関の経営を安定させ個人消費や住宅投資のてこ入れを狙っているようだ。

早速昨日指摘した次期政権を意識したFRBの対策のようだ。先に決まった財務省の6000億ドルの金融テコ入れ策(TARP)に加えて、今度はFRBが8000億ドルのテコ入れをする。併せて1.4兆ドルの税金を使った金融テコ入れをすることになる。ところで、アメリカのベトナム戦争とイラク戦争を併せた出費をご存知だろうか。インフレ率を調整して1.3兆ドルである。今回の米国発の金融危機処理はこの二つの戦争を上回るものになったのである。それほど深刻な危機という実感がするのではないだろうか。

とはいえ、アメリカが第二次世界大戦で費やした戦費は、名目で2兆8800億ドル、インフレ調整で3兆6000億ドルである。この先1兆4000億ドルでも問題が決着しなければ、この金融危機は世界戦争を超えるかもしれないのだ。
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(神無月廿八日) オバマ金融チーム  金融

オバマ次期大統領が財務長官にニューヨーク連銀のガイトナー、国家経済会議(NEC)委員長にサマーズを指名した。日経夕刊では市場を尊重し自由貿易維持を訴えてきたルービン元財務長官に連なる人脈で、保護主義に流れがちな民主党内勢力と一線を画しているとしているが、どういう取材をしているのだろうか。

確かにサマーズは、財務副長官時代に1997年のアジア危機、そして日本の金融危機に際して、アジア諸国に対して「市場主義」に構造改革するよう強面に迫ったし、日本に対しても不良債権問題に対して市場主義による早期処理を迫った。こうした背景を知っているからこそ日経は、彼らのチームが市場主義者であって、GM救済等の保護主義を前面に出す民主党政治家と軋轢を生みそうだとみたのだろう。

しかし、サマーズが6月にフィナンデャルタイムズに寄稿した投稿を読めば、「銀行や市場への規制緩和は重大な弊害をもたらす」と書いてある。そして、(SIVやヘッジファンド等の)銀行とパラレルに動く金融機関が闊歩する現在では、金融システム全体を考えた行政をしなければいけないとしている。つまり、民主党の路線と経済担当チームに今や考えの差はあまりない。したがって新政権の金融対策は、金融システム危機を脱するために最大限の流動性供給を惜しまないはずである。

一方で、今回の金融危機の根本的問題であるSIVやヘッジファンド等の運用機関の利益市場主義に基づく過剰なリスクテイクを抑えるための規制強化を打ち出してくるのではないか。少なくとも、G20で「市場主義を守る」とブッシュ大統領はあからさまに失政を認めなかったのと比べれば、ましな政権となりうる。
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(神無月廿七日 振替休日) 数学者の死  金融

京都東山の銀閣寺の近くにその閑静な住宅はある。今からちょうど10年前にNHKで放映されたNHKスペシャル「マネー革命」の第3回「金融工学の旗手たち」で伊藤清氏は、数学の門外漢である取材班に対して、「伊藤の定理」と呼ばれる微分方程式に確率の概念を導入し、不規則な現象を数学的に表す確率微分方程式を熱心に説明していた。前年の1997年にノーベル経済学賞を受賞したマートン、ショールズ両教授の功績に欠かせない理論であった。

2006年に国際数学連合が数学の応用に関する最高の貢献者を称えて贈る第1回ガウス賞に選ばれ、今年の文化勲章を受章していたが、今日新聞を整理していたら、今月10日にお亡くなりになっていた。謹んでお悔やみ申し上げます。合掌。

もう10年になるが、あの放送が昨日のように思い出される。その後マートン、ショールズ両教授はあのLTCM騒動で栄誉が形無しになったりしたが、それまでは巨額の報酬を受けていた。それに比べて京都の質素な住宅で名誉欲とも金銭欲とも無縁で生きておられた。その伊藤先生が金融危機で世界中が大混乱の中で大往生されたことは何か因縁を感じるのは私だけだろうか。

ここにマネー革命の文庫がある。戦時中の昭和17年に「伊藤の定理」を考案したときの20代の写真がある。そこには坊主頭で晩年と変わらない人のよさそうな笑顔がある。戦時中の慌しい日本で、一人の数学好きのサラリーマンが悪戦苦闘の末に思いついた定理を金融工学に利用されたことを、伊藤先生は天国でどのようにお考えなのだろうか。

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