(神無月壱拾七日) 円キャリー  経済

麻生首相は外為特別会計の中から、1000億ドルをIMFに拠出するよう提案するようだが、現在のIMFの融資枠は2500百億ドル程度なので、実現すればかなりインパクトは大きい。しかしこの資金の出所を把握しておかないと意味が無い。

埋蔵金とも言われる外為特別会計だが、額は約1兆ドルもある。これは、2003年に為替が円ドルで116円を超えて円高になるのを防ぐために、溝口善兵衛財務官が米欧の通貨当局の反対にもかかわらず、執拗にドル買い介入を繰り返したことで膨らんでしまったものだ。その額は10ヶ月で35兆円。当時の小泉首相が新規の国債発行は30兆以内にすると大言していたが、裏では35兆円もの国債を為替介入のために新規発行していた。1995年に為替が80円になるときの介入は5兆円でしかないから、その巨大さ、異常さがわかるというものだろう。

今回、世界を席巻する金融危機が起きた原因の1つは、タダ同然の金利でヘッジファンドや投資銀行が資金調達出来て、レバレッジを大きくかけた投資が世界中でされたことにある。そのタダ同然の資金を提供したのは、この時の35兆円もの為替介入をした日本の財務省だったのだ。しかもこのときの資金は不胎化していないから、資金がジャブジャブになり、円キャリートレードをしてくださいと、日本の国策が促したのである。

今回はいわばその罪滅ぼしとでもいうものだ。
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