(神無月廿八日) オバマ金融チーム  金融

オバマ次期大統領が財務長官にニューヨーク連銀のガイトナー、国家経済会議(NEC)委員長にサマーズを指名した。日経夕刊では市場を尊重し自由貿易維持を訴えてきたルービン元財務長官に連なる人脈で、保護主義に流れがちな民主党内勢力と一線を画しているとしているが、どういう取材をしているのだろうか。

確かにサマーズは、財務副長官時代に1997年のアジア危機、そして日本の金融危機に際して、アジア諸国に対して「市場主義」に構造改革するよう強面に迫ったし、日本に対しても不良債権問題に対して市場主義による早期処理を迫った。こうした背景を知っているからこそ日経は、彼らのチームが市場主義者であって、GM救済等の保護主義を前面に出す民主党政治家と軋轢を生みそうだとみたのだろう。

しかし、サマーズが6月にフィナンデャルタイムズに寄稿した投稿を読めば、「銀行や市場への規制緩和は重大な弊害をもたらす」と書いてある。そして、(SIVやヘッジファンド等の)銀行とパラレルに動く金融機関が闊歩する現在では、金融システム全体を考えた行政をしなければいけないとしている。つまり、民主党の路線と経済担当チームに今や考えの差はあまりない。したがって新政権の金融対策は、金融システム危機を脱するために最大限の流動性供給を惜しまないはずである。

一方で、今回の金融危機の根本的問題であるSIVやヘッジファンド等の運用機関の利益市場主義に基づく過剰なリスクテイクを抑えるための規制強化を打ち出してくるのではないか。少なくとも、G20で「市場主義を守る」とブッシュ大統領はあからさまに失政を認めなかったのと比べれば、ましな政権となりうる。
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