(霜月壱拾参日) 精密機械の停止  スポーツ

大リーグで通産355勝を挙げたドジャースのマダックス投手が引退会見を行った。昨日のトリビューンが保有しているシカゴ・カブスがMLBのスタートだった。当時はガムメーカーのリグレー社がオーナー企業だったはずである。1988年から20年連続で二桁勝利を挙げるなど、精密機械といわれた抜群のコントロールで安定感のある投手だった。

記者会見のなかでマダックスは、「失敗しても繰り返さずに、失敗から学ぶこと」「完全を求めないこと」などと投球観の一端を話している。私のこれからの人生にもヒントになるような言葉である。精密機械が完全を求めないことが、実績を挙げるコツなのだろうか。マダックスの投球術は日本のピッチャーにも相通じるところがある。でもやはり凄いのは大きな故障もなく続けてきたことだろう。

監督にとってはこれほど頼もしい投手もいなかっただろう。「まだできるが、思うようには出来なくなった。」とも語っている。私は思うようにやっていないのだから、やるだけのことである。
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(霜月壱拾弐日) 墓場のダンサーから墓掘りへ  経済

米新聞大手のトリビューンが8日、米連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し事実上、経営破綻した。負債総額は約130億ドル(約1兆2000億円)。トリビューン社はシカゴ・トリビューン、ロスアンゼルス・タイムス、バルティモア・サンの三紙を含め12の新聞と23の地方放送局を抱えている。他に野球のシカゴ・カブスも保有している。トリビューンは昨年4月、シカゴの有力投資家ゼル氏と従業員持ち株会がトリビューン株を買い取る形で再建を図ることを決めた。

米国メディアで最も厳しいのが新聞社で、シティグループのアナリストによれば新聞広告市場は2008年が16.3%減、2009年が13%減予想と市場が急減している。ここに大不況が追い討ちをかけている。トリビューンも500人ほど記者を削減しているが追いつかなかった。

苦しいのはトリビューンだけが例外ではない。コストのかかる株媒体を徐々に削減するところが増えており、WSJ、NYタイムズ、NYポストは紙面を小さくして紙・インク代を節約しているのが現状だ。既に、新聞会社はそのビジネスモデルを喪失したと言える。生き残れるのは、有料オンライン契約を多く集めたWSJのみという予想も出ているほどだ。

不動産業界の帝王ゼル氏も今回だけは、墓場のダンサーではなく墓掘りになってしまった。
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(霜月壱拾壱日) 障害者の事件  社会

千葉東金の幼女殺人事件は近所の男の犯行ということで、週末のTVや新聞はこの話題ばかりである。9月の事件が3ヶ月も過ぎて解決の目処がついたのかという疑問はさておき、この手のマスコミの報道には閉口する。確かに勝木容疑者の犯行は固いところだろうが、彼の経歴を見れば明らかのように、小中学を経て養護学校(現特別支援学校)高等部に進んでいる。養護学校の中等部、高等部にわが子を預けていた親から見れば、彼のような子は少し知恵遅れのところはあるが、一般の子とは外見上はほとんど同じである。しかし、話をしていたら辻褄が合わなかったりするケースはザラにある。それを供述が二転三転するというが、それは当たり前の話である。

なぜ母親は気づかなかったかという声も多いが、障害者の親としては自分が老いていき、子供の将来が気にならないことはない。それにはお金が必要になるし、母は必死に働いて子供のためにお金をため、重病の夫もいるという本当に気の毒な方である。

障害者というのは気の弱い子が多い。ところがパニックが起こると自分が何をしているか混乱し、突拍子もない行動に移る場合が生じる。今回の場合もパニックとなりどうすればいいのかわからなくなったというのが事実のように思える。現に取調室では教師と教え子のような関係らしい。これであれば勝木容疑者も安心して状況を説明できるだろう。ただ、いずれにしても犯行が行われたとすれば結果責任で刑に服するのは当たり前だし、路上に全裸で遺体を放置するという犯罪は決して許されるものではない。

ただ、警察の垂れ流しや近所のいい加減な言動をそのまま流すマスコミの馬鹿報道振りはいい加減にしてほしい。これが精神鑑定するということになれば、全く報道が変わってくるということも予想しておこう。
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(霜月壱拾日 大雪) 伝統校の凋落  スポーツ

昨日は京都で同志社Vs京産、今日は国立で早稲田Vs明治。東西ともリーグ戦及び対抗戦の最終戦という伝統の重みが今まではあった。それが関西では同志社のワンサイドゲームで京産大は最下位が決定、入れ替え戦に臨まなければならない。神戸製鋼の大畑をはじめ幾多の名選手を送り出している名門校の面影は全くない。また、12月の第一日曜日に開催させる伝統の早明戦も、早稲田はすでに8連覇を逃してモチベーションはいまひとつ。明治にいたっては5位が決定しており、24季ぶりに大学選手権に出場できない。これでは盛り上がりに欠けるに決まっており、国立の観客も本当に少ない。

NHKも伝統の一戦ということで両試合を中継したのだろうが、日曜日はまだ明治の執念が早稲田をたじろがせ、まさかの明治の勝利で終了したが、最後のロスタイムで早稲田のトライが決まり、ゴールキックが決まれば同点という劇的な展開となり、これがポストに当たってジエンドである。

京産大は問題外として、早稲田のゲームメイクも酷い。肝心なところでボールをこぼし、挙句の果てはボール処理でレフェリーとルール解釈が違ったと主将が愚痴をこぼすといった具合だ。これでは、留学生の圧倒的な体力を擁する帝京大の初優勝も可能性が出てくる。

別に伝統校だけを贔屓にするわけではないが、これらの大学がもう少ししっかりしないと日本ラグビーのトップクラスは永久に進歩しないだろう。
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(霜月九日 上弦) 成果を出すこと  スポーツ

今日はサッカーJリーグの最終節。鹿島は最下位ですでに早々とJ2落ちが決まっている札幌相手だけに、余裕の勝利だった。やはり先週の勝ち点3が大きかったようだ。それに比べ降格のドラマはあまりにも悲喜こもごもであった。

特に千葉の勝利に対する執念というのは賞賛に値する。ホームにもかかわらず東京に早々と2点を献上し後半も残り20分あまりだった。もう絶望しか残っていないと思われたが、ここから奇跡のドラマが待っていた。選手交代が絶妙なタイミングとなり、反撃の一点を奪うとあれよあれよの4得点である。今季最多のサポーターもこのドラマには感激したのではないか。確かに他チームの状況にもよるが、前身の名門古河電工から一度もなかった二部落ちを覚悟していただろう。しかし、選手が目的に向かって一丸となり、残留と目標に対しそれぞれが貢献した結果が最高の成果となったのである。

これは監督の選手交代の絶妙なタイミングという手腕によるところも多いだろうが、やはり選手の勝利に対する執念だろう。試合終了で選手たちははしゃぐわけでもなくその場に崩れ落ちた。もう走る余力を残していなかったのだ。これこそ全身全霊をこめた試合だった。主力選手が次々に抜け、開幕から11試合勝利なしという状態から、今日のような試合が出来るようになったことは本当に素晴しいの一言である。

それに比べれば浦和のやる気になさはひどい。6失点はサッカーを本気でやっ手いるとは思えない。昔の気まぐれさが蘇りつつあるのだろうか。多くのタレントがいるが、リーダーがいない組織というのは寂しいものである。
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(霜月八日) 「ハケン」切捨て  経済

自動車業界の派遣社員の契約打ち切りが続く中、マスコミ各社はいつか来た道ではないが(たとえば、地球温暖化、少子化等)本社のデスクがしゃかりきになっているようだ。今日の新聞各社はどこそこで何人クビを切られたという記事が満載されている。しかし、大マスコミが煽るものにろくなものがないことは歴史が物語っている。

冷静に見れば大した問題とはいわないが、極端に走る傾向は全く変わらない。派遣社員の首切りで今にも餓死者が出そうだという極論がそこかしこに見られる。

日本も世界も、ずっと景気変動の波を経験している。不況のたびに膨大な失業者が出ている。確かに今回の不況は1929年以来のものになるかもしれない。しかし当時に比べると、世界の金融コントロールも福祉も比べ物にならないほど進化している。明日にも餓死者が出るかのような大マスコミの報道は、煽情的でありすぎると言うほかはない。

もちろん社会がきちんと職を失った人々を受け止めていくということは大切であり、最低限のセーフティネットは国が保証すべきものである。問題は冷静になすべきことなのに、さらには日本の産業構造が次はどこへ向かうのかということなどと平行して論じられるべきなのだ。そうした大事な議論を全く封殺するマスコミがあるかぎり、この国の将来はありえない。

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(霜月七日) 自動車産業  経済

ビッグ3の救済話が毎日話題になっているから、自動車業界の状況が悪い事は誰しも旧知のことになっている。しかし、それにしても酷いのが11月の自動車販売である。ビッグ3の落ち込みは当然だが、日本勢の落ち込みも歴史的である。トヨタもホンダも3割以上の減少だし、日産にいたっては40%を超えている。ドイツ勢を除くと完全に世界の自動車業界は崩壊寸前である。

あの最強トヨタを例にとっても、この5月には売上げが27万台だったものが13万台へと半分以下で14万台も減っている。年換算で150万台も減るのだから(輸出分で約80万台)、これでは大規模リストラしないと間に合わない数字である。今日は季節工の契約打ち切りがニュースになっているが、この米国市場の落ち込みを考えれば、さもありなんだが、世界規模でいうと、自動車だけで500万人以上の失業者を発生させるかもしれない販売の落ち込みであるという事実をもう少し認識しないと、大変なことになるのではないか。

いつもなら「オートローン金利をゼロにします。キャッシュバックも付けます」といったテコ入れがなされるのだが、オートローンへの与信すらまともに与えられないのだから、回復にめどが立たないはずである。

ビジネスモデルを変えるぐらいの発想転換をしないとやっていけない状況なのだ。米国子会社だけでなく、日本の輸出元工場も含めた全社対応が必要だ。「ビッグスリーは大変だねえ」とか他人事のように考えていると足元から崩れる恐れを今回の不況は示唆しているのではないか。
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