(師走弐日) 中東波乱  政治

12月27日、イスラエル軍がパレスチナのガザ地区を空爆し、270人以上の死者が出た。空爆は、イスラエルがエジプト領だったガザを乗っ取った第三次中東戦争(1967年)以来の大規模なものである。イスラエルのバラク国防相は、空爆だけでなく、近いうちに地上軍侵攻も行わざるを得ないだろうと表明している。今回は予備兵の招集もしているようで今回の紛争、というより戦争であるが、短期間に終わりそうもない。

一方ハマスは「第3インティファーダ」の民衆蜂起の開始を、パレスチナ人に呼びかけている。パレスチナのとなりのヨルダンでは、議員30人が同国に駐在するイスラエル大使の追放を政府に要求している。アラブ諸国の中でイスラエルと国交があるのはヨルダンとエジプトだけだが、今回の件でアラブ諸国とイスラエルの関係も相当悪くなりそうである。

これもアメリカの政権交代期という間隙のせいかもしれないが、停戦期間の12月19日が過ぎ、年明け相当総選挙があるイスラエルとしては弱腰は見せられないという危機感があり、親米派のアッバスは結局選挙をすればハマスに敗れるので、任期が終わろうとするのに後継者を決められなかったという弱体ぶりだった。

この開戦によって、パレスチナ和平交渉を今後再開することは不可能であり、オバマ新政権は、パレスチナ和平の成功を外交面での最優先課題の一つにしていたようだが、その実現はまず無理だろう。さらに落ち着いていた原油価格にも影響を与えそうで、デフレに陥っている世界経済にまた暗雲が深くなったようだ。

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