(師走壱拾弐日) 間抜けな買収  経済

日経によると、「第一三共は買収したインド製薬最大手、ランバクシー・ラボラトリーズの株価下落により、2008年4―12月期に3000億円超の評価損を計上する見通しだ。世界的な株安の影響などで昨年12月末のランバクシー株価が取得価格を66%も下回った。巨額の評価損計上で、09年3月期は第一三共発足後初の最終赤字に転落する可能性が高い。」なんとも間抜けな話である。

第一三共がランバクシーの買収を決めたのが昨年6月11日。その後すぐ、アメリカのFDA(米国食品医薬品局)がランバクシーのインドの工場がアメリカの規格に違反しているとして薬剤の販売をストップさせた。FDAが昨年1月から3月にかけてランバクシーの2工場を査察した際、問題があったことをうけて処分を9月にした。

ランバクシーの売上げの多くを占めるアメリカ市場が一時的にクローズされたのでランバクシー株は暴落し、500ルピーだった株価が一気に200ルピーにまで下げてしまった。こうした、状況にもかかわらず第一三共は同社株を規定の価格で買ってしまい、今回の大幅赤字経常となってしまったわけである。

第一三共は2つのミスをしている。1つは、買収の際のデューデリジェンス(詳査)の時に、FDA査察の状況を見逃したこと。1つは、買収契約を結ぶ際に「後発事項で大幅株価下落が起きた際の、買収価格低減条項」を入れなかったこと。M&Aを外部に委託して任せた結果だろうが、国際M&Aができるプロに任せなかった、あるいはプロを選別できなかったつけにしては大きな授業料である。

世界の製薬メーカーにとっては、ランバクシーが付いている第一三共が、1.5兆円の時価総額に下がってことでチャンスが出てきているのだ。
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