(如月四日) 人気の差  スポーツ

同じ神宮周辺にありながら、ノンタイトルの国立競技場はサポーターであふれ、かたや日本最高峰の決勝の舞台である秩父宮はメインスタンドはともかく、サイドスタンドは無人状態。同じような人気を求めること自体無意味なことと思うが、大麻事件でトップリーグの覇者が不出場という異常事態である。

ラグビーの日本選手権は発足当初NHK杯ということで、学生と実業団の勝者が対戦していたこともあって、NHKが中継していたが、同時間のサッカーのゼロックススーパーカップに比べての人気の差はいかんともしがたい。しかし、内容はエキシビションゲームのサッカーに比べれば濃かった。前半は三洋の出足が悪く、サントリーがPG3本で先行し折り返した。後半徐々にリズムを取り戻した三洋は、切り札トニー・ブラウンを投入してから、一気にトライを上げていった。最後はサントリーの意地のトライを返したものの、ホーンの音とともに三洋の二連覇となった。

その昔神戸製鋼に何度も決勝で苦杯をなめ、悲運の監督と呼ばれた宮地氏の姿もスタンドにあった。その年老いた顔に三洋の歴史が刻まれていた。会社は今年松下に買収されることとなった。東京三洋時代から輝かしい歴史を誇ってきたが、来年はどうなるのだろうか。企業スポーツが冬の時代を迎えている今、さびしいスタンド風景が物語っているのではないか。

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(如月参日) ニッポン復活  スポーツ

複合ニッポンが復活した。実に14年ぶりの金メダルである。萩原健司、河野を中心とした1990年代前半の活躍を覚えている人も多いだろう。今回の劇的な勝利の裏には、エース高橋を団体メンバーから外すという決断があった。前半のジャンプを終わって5位から逆転というのは、従来の常識を完全に覆したものである。ここ10年以上特に長野五輪以降低迷が続いていたが、辛抱して若手育成に賭けていた。その結果、距離に強い選手が若い頃から世界で揉まれてきた。

初めて金メダルを獲得したアルベールビル五輪でも、当時エース格の阿部雅司をメンバーから外した。これに対して荻原など出場選手には「オレがやらなきゃ」という強い気持ちがあったという。外された高橋も優勝はうれしいが、自分がメンバーにいない優勝だけに悔しい思いが強いだろう。

2位ドイツとタイム差なしの史上まれに見る激戦を制したニッポンだが、運が味方した面もある。フィンランドはW杯総合1位のコイブランタが発熱で出場できず、今大会2冠のロドウィック擁する米国は1走が失格するアクシデントがあった。また、ワックス技術の成功という運も重なった。メンバーの一人である小林は「少し浮かれてまた気持ちを切り替えたい。五輪で結果を出す」と力強い。高橋もこれをきっかけに奮起するだろう。バンクーバーが楽しみである。

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(如月弐日) 利権談合  政治

圧倒的な支持を誇っている橋下徹大阪府知事がやっていることなど、もうずいぶん前に、もっと透徹した哲学をもって徹底的に実行していた田中康夫が村井仁元衆院議員に敗れたのは2年半前である。その村井知事の側近が長野県庁近くの道路で自殺していた。24日のことである。

今日明らかになったのは、準大手ゼネコン西松建設の裏金をめぐる疑惑で、2006年の長野県知事選前後、この選挙で初当選を果たした村井仁知事周辺に対し、1000万円以上の現金を提供したと、西松建設関係者が東京地検特捜部の調べに供述していることである。参考人に自殺させられたので、地検側が責任逃れのためにリークしたというところだろう。

戦後独裁的な知事が君臨していたが、田中康夫が風穴を開けたのはそれまで県政と密着していた土建屋を震え上がらせた。この政治家との利権談合体質の美味しさから脱皮できなかったのは非常に残念だった。しかし、議員時代に公設秘書を務め、知事になってからは総務部参事として実権を握っていたということだろう。

人のよい信州人を騙して、土建屋、裏金、側近の自殺という利権のモデルを再生しようとした事態をみて、長野県人はどう行動するのだろうか。
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(如月壱日) 危機的状況  経済

財務省が発表した1月の貿易統計をみて愕然とした。単月の赤字9526億円というのは記憶にない数字である。これで4ヶ月連続の赤字であり、対米の貿易黒字額も1328億円と75.3%の減少となっている。もともと、1月は製造業が正月休みで輸出額が減少しやすいし、今年は中国の旧正月が1月から始まったので、赤字になるとは予想されていた。しかし、自動車が66.1%減、電子部品52.8%減、自動車部品51.8%減と半分以下になり、機械が40.8%減、化学製品47%減、鉄鋼21.3%減となり、好調だった船舶も3.6%減となっている。

この1兆円近い貿易赤字で経常収支の赤字であろうし、これでは鉱工業生産も2桁のマイナス成長が続くのではないか。30年近く輸出型製造業におんぶにだっこ状態だった歪みが一気に日本経済を崩壊させようとしている。リーマンショック以降、日本は他国に比べてましという意見も多かったが、2009年になって日本経済の落ち込みが世界に比べてひどいのは、この産業構造にあるのは言うまでもない。

引っ張ってきた輸出産業が円高と世界景気の後退に直撃され、発展途上国との競争激化から逃れるために高級品にシフトしていただけに、消費不振の嵐をまともに食らっているのだ。構造調整は待ったなしである。
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(睦月参拾日) 院政  政治

ロシアはメドベェージェフ氏が格上の大統領、プーチン氏が格下の首相となっているが、二人の関係は18年間、プーチン氏が先生でメドヴェージェフが生徒だった。現在の関係が始まった時も、絶対多数の政府与党を背景に、首相となるプーチン氏が院政をしいて、これまでどおりのプーチン体制が続くものだと見られてきた。

しかし、これもロシアの経済環境が急速に悪化するにつれて変ってきたようだ。ロシアの1月の工業生産は前年比16%のマイナスと言う過去最低記録を更新し、失業率も8.1%と1990年代の大不況時に匹敵する悪さになってしまった。そして、この責任は政策担当者のプーチン首相が最も問われる立場なのである。

そもそも、プーチン氏が国外の強権イメージとは裏腹に、ロシア国内で圧倒的な人気を博してきたのは、エリツェン時代に経済が苦境に陥ってしまったのを立て直したからである。原油高もあって、国の財産がオリガリヒに渡ってしまったのを取り戻して、国民の生活水準を急改善させることが出来たためである。経済を繁栄させることが出来る政治家を国民が圧倒的に支持すると言う原則は、どの時代のどの国でも変らないのだ。

そのプーチン首相が自慢の経済政策でミソを付けてしまったからには、手が無いと言われてきたメドベェージェフ大統領も「権力」を取り戻す欲が出てきてもおかしくはない。プーチン首相を退任に追い込む大義名分を手にしたといえる。もともと、院政とか関白・摂政という二重権力制度は日本以外ではあまりみられないものだった。ただし、中国の讃ネ燭箸いξ祿阿呂△襪
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(睦月廿九日) SURPRISE  社会

Surprise Winnerと各国メディアは伝えている。「おくりびと」は日常では非体験である親族の死というものを思い起こさせる。自分の親がいずれも80歳を越え、友人の年賀はがきが喪中という文字が目に見えて多くなると、自然に彼岸の世界を考えてしまう。

雪深い東北の山間で、今までの仕事とは全く異なる納棺師という仕事を選び、それを知らない妻は不安を抱く。主演の本木のその視線がなんとも穏やかである。人生を卓越したというのでもなく、ただ淡々と自分の仕事をこなしていく。でも無気力でもなく、人に優しく。

前評判ではイスラエルやフランスの映画が注目されていたが、世界経済の低迷が米映画界を東洋のZENの世界へ導いたか。しかし、所詮はアメリカ映画の祭典である。他国に媚を売ってハリウッド映画の資金作りでも考えているのではないだろうか。
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(睦月廿八日) 選択の厳しい  スポーツ

WBCという言葉が普通に世間で語られるというのは凄いことだと思う。3年前までは全くなかったわけだし、野球の本番アメリカでもWBCといっても通じないかもしれないのに。日本人ってやっぱり野球がすきなのは、宮崎での前例のない集客をみれば明らかだろう。

今日も読売相手に大差の勝利で練習にもならないということのようだが、本番に向かって28人の選抜が行われ、5人が選から漏れた。投手の西武、岸はWBC仕様のボールに慣れず、昨年の日本シリーズのようなコンディションではなかったようだ。同じく西武の捕手細川や広島栗原も怪我からの回復からベストの状況とはいい難がった。ソフトバンク松中は悔しい落選だろう。前回の4番なのだから。本人の落胆も大きいようだが、でも今回のチームは一点を守るというコンセプトがあるようで、守備で使えない松中にとっては厳しかったようだ。そして同じくソフトバンクの和田。この選択は難しい。確かに国際試合の経験は豊富だし、前日の内容もよかっただけに本人は?という気分だろう。和田の代わりは読売の内海か。原監督も自分のところの若手の亀井や山口をピックアップしているだけに、責任は俺が取るというところか。

いずれにしても来月の本番まで最高のコンディションを維持してもらいたいものである。
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