(如月参拾日 晦日月) 金相場堅調  経済

ビジネスアイによると、英国の預金者らが1月に銀行口座から引き出した純資産額は23億ポンド(約3300億円)と、少なくとも過去11年で最高額に達した。その一部は金に投資された可能性が高いと報じている。金は8年連続で上昇しており過去50年で最長の上昇相場となっている。世界同時不況によって多くの国の金利は実質金利で見ると、ゼロ金利になっている。ゼロ金利なら、預金しなくてもタンス預金でも金貯蓄でも同じというわけである。また、世界中で流通する主要ハードカレンシーは、経済ファンダメンタルズが悪く、通貨下落の恐れがあるので、保有リスクが高いのが現状である。いわば今の為替相場は相互にババ抜きしているのが実相である。

この環境では、通貨リスクが低く、国をまたいだ持ち運びが楽で購買力が保たれる金は、通貨の代替として大きくクローズアップされているわけである。ユーロには10年の歴史しかなく、ドルもせいぜい200年の歴史しかないが金には2000年の歴史があるとして、通貨としての歴史の長さからくる信頼性を寄せる向きもあるという。

ただ直近の金価格は、今週初の米国の金融機関の不良資産解消プランによって下落している。しかし、日本円で言えば投資家が1万円出資してくれれば米国政府は13万円出すから、不良資産の入札に参加しようというプランは、最終的にはつけが米国政府に回るという話である。こうしたドル紙幣増発の話に、最大のドル債権を持つ中国金融当局は、米ドルに代わる通貨として、IMFのSDRを格上げして共通通貨としようとの提案をしている。この話がそのまま進む可能性は低いので、ドルが早期に基軸通貨でなくなる可能性もまた低い。しかし富裕層としては、あるいは賢い人にとっては、最悪のケースに備えて、最悪時でも資産を減らさない策をとるのが常道。

このリスクヘッジ策として、代替通貨としての金購入が世界中で増えてきていることだけは間違いないようである。
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