(卯月参日) 外国為替証拠金取引  金融

金融庁は個人投資家に普及している金融商品「外国為替証拠金取引(FX)」について、預けたお金で何倍の売買ができるか示す「証拠金倍率」を規制する方針を固めたようだ。現在、FX市場では100―600倍前後の高倍率取引が増えており、わずかな為替相場の変動で、預けたお金が瞬間蒸発恐れがあるので、投機的取引を抑制するため、上限を20―30倍前後とする方向で調整するとのことだ。

100倍の倍率という事は、100万円の元本で円ドル取引をしたとして、為替が反対方向に1円動けば、百万円が瞬時にゼロになるということである。当然逆であれば1円動けば元本の倍の百万円が儲かるわけである。気軽に何時でも何処でも、短期で高い賭け倍率の賭博ができるのだから、リスク愛好家にとっては胸を躍らせる倍率である。

この仕組みを使えば、簡単に大金を儲ける人もかなり多いだろう。儲けた人から見れば、FXをやらないやつは馬鹿とすら言うだろう。だからこそ本屋でFXの本が溢れているのだ。でも、その儲けたお金を長期で保持できる人はどれだけいるのだろうか。この取引の勝率は次のようになる。

勝率=投資元本÷(投資元本+為替市場規模)

もし、元本が1億円なら、為替の市場規模は少なく見積もっても1兆円以上あるから、0.001%となる。元本が1億円より少なければ勝率はそれだけ下がる。ただ、1億円の投資元本が完全にゼロになるためには、最長で1万回のトレードが必要になるので、運がよければかなり儲かっている時期がそれなりに出現する。その一時的なケースが「FXで儲かる人」となる。

金融庁の仕事は、倍率を規制するのではなく、上記の事実を、事業者から顧客に周知させることだと考えればいいのである。タバコの警告文のように「あなたの行っているFX取引は、取引回数が多くなると、いずれ必ず投資元本を失うことになります。」と。
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