(卯月廿六日) GDP速報  経済

内閣府が20日発表した2009年1―3月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比年率15.2%減となり、戦後最大の減少率を記録した。昨年秋以降の世界的な金融危機の影響による輸出の急減に加え、設備投資や個人消費など内需の急激な落ち込みの影響が広がった。

夜のニュースではこの数字が踊っている。何事も記録の世界であり、この−15.2%というのは衝撃的な数字である。しかし、日本と世界の常識の違いの1つに、報じられるGDPの数値があるのをご存知だろうか。通常の国では、前年同期比で報じられるのだが、日本の場合は前四半期比を年率換算したものが使われる。「前期比年率」は超短期のブレを見やすくするもので、「前年同期比」は中期的なトレンドと、正確な水準を測るために使われる。

この両方の数字を並べて見るとこうなる。

前期比年率(実質)  前年同期比(実質)
1Q08   3.2%       1.3% 
2Q08  −3.6%       0.6%
3Q08  −2.2%      −0.3% 
4Q08 −13.1%      −4.3%
1Q09 −15.2%      −9.7%

昨年第4四半期、今年第1四半期と2四半期続けて二桁のマイナスだったが、前年同期比なら未だに1桁のマイナスである。自分達が感じる日本全般の景況感は「前期比年率」と「前年同期比」のどちらが近いだろうか。前年同期比の数値が上手くあらわせているのではないかと思えるが、あなたはどう見えますか。

また、GDPを実数値で見ると、また違った姿が見えてくる。2008年の1Qの実質GDPは568兆円だったが、今回2009年1Qは516兆円と52兆円も減少しているが、円高などの輸入の交易条件の変化で、名目GDPは521兆円から480兆円の減少に止まっている。しかし、家計消費支出が崩れてきており、収入減が消費に響き出している。

エコノミストは、第2四半期GDPの前期比年率はプラスになるとの見方が多いが、肌で感じるほうの名目GDPは前年同期比で10%程度のマイナスが第2第3四半期と続く可能性が高く、今後も楽観はできないと見ていたほうがいいのではないか。
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