(卯月廿九日 暁月) 島サミット  政治

島サミットといっても小さな日本の島々の自治体が集まってと言う話ではない。第5回日本・太平洋諸島フォーラム首脳会議(通称=太平洋・島サミット)が昨日から北海道で行われている。参加国・地域は遠い小国が多いが、日本とのかかわりは深い。日本の食卓に並ぶマグロとカツオの8割はこの地域でとれたもので、貴重な水産資源の供給地でもある。地域によっては日系人が多く、生活に日本語が入り込んでいる。

特に日本とのかかわりが密接なのはミクロネシア。フィリピン諸島の東、赤道直下にある地域で、パラオ共和国やミクロネシア連邦、マーシャル諸島共和国などだ。1920〜45年は日本の委任統治領だったこともあり、パラオ、ミクロネシア、マーシャルの3カ国は約2割が日系人。今回来日するミクロネシア連邦のモリ大統領は日系4世だ。

また、生活に日本語が根付いており、マーシャル人は「アリガトウ」「ダイコン」「ワサビ」「アミモノ」などを使う。イシグロを名乗る人がいて、モモタロウが名字や店名に使われている。マーシャルには米食が定着しており、ご飯の添え物として鶏肉や魚、タクアンやキムチなどを食べるという。

手元に世界地図があれば見直して欲しい。そこに散らばる島々はまさにかつて南洋の生命線と「大日本帝国」が呼んだ地域である。しかもその重要性は今もかわらない。東シナ海での中国軍の最近の活発な動きを考えれば、日本国の安全を担保するシーレーンの確保は、太平洋に向けて担保しておかなければならないからだ。

まごまごしていると、アングロサクソンであるオーストラリアあたりが、影響を及ぼす可能性があるのだ。現に先日オーストラリア政府は、アジア太平洋域内国が軍事力を増強し、世界的なパワーバランスが移行するのに備え、今後20年間で700億ドル以上の軍事費を投入して軍備を増強すると発表している。このなかで、オーストラリア国防省は、同国軍の長期戦略計画を発表し、中国などの新興国が軍事力を強める中、今後20年以内にアジア太平洋地域で戦争が起きる危険性があると警告している。

「今後20年以内にアジア太平洋地域で戦争が起こる危険性がある。」である。能天気に世界平和を声高に叫ぶよりも、政治はやることが多いのである。
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