(皐月廿四日 有明月) 広告宣伝費  経済

東証2部の「サトウ食品」といえば高橋英樹がCMをしていたが、最近とんと見ないなあと思っていたら、2009年4月期の決算を見てよくわかった。

サトウ食品の2008年4月期の広告宣伝費は8.8億円で、営業利益は3億円だったのだが、2009年4月期は、広告宣伝費が2.8億円で6億円も減らしたものだから、営業利益は6.7億円増の9.7億円となり、最高益を更新したとのことだ。昨年は例の偽装米事件が発生し、同社の販売する「サトウの切り餅」や「サトウのごはん」も米の加工食品であるだけに、加工食品業界への「食の安全安心」に対する世間一般の風当たりが強い状況では、CMはむしろ逆効果になるという恐れがあったのだろう。そのためCMを大きく削減せざるを得なかったのだが、これが予想外の大成功だったのである。

同社のように既に認知度の高い企業ブランドがあれば、広告代理店の言う通りにしなくても、売上はちゃんと出てくるものである。しかし、ここまで広告宣伝費を削減して、その分の経費削減が利益増として現れることが明らかになれば、追随する企業が続出するのではないか。したがって、サトウ食品の決算報道を取り上げるマスコミが少なかったのは、ただでさえ広告費の減少に悩んでいるメディアの現状において、火に油を注ぐことになりかねないので、努めて避けたのではないかと勘ぐってしまう。

ただ、株価は今期の利益予想の厳しさを見てか低調で、投資家というのはなかなか決算の中身を吟味することは、相変わらず少ないようである。
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