(閏皐月壱日 朔)  フランチャイズチェーン  経済

コンビニエンスストア最大手のセブン―イレブン・ジャパンが、消費期限が近づいた弁当などをフランチャイズチェーン(FC)加盟店が値引きして売る「見切り販売」を不当に制限したとして、公正取引委員会は独占禁止法違反(優越的地位の乱用)で同社に排除措置命令を出した。命令は見切り販売を可能にするガイドラインなどを整備するよう求めている。
     
この公正取引委員会の排除措置命令通りに契約が変わるのなら、フランチャイズチェーン業界にとって、大きなビジネスモデルの変換を強いるものとなる。理由は日本のフランチャイズ業界全般に共有されるロイヤルティ計算方法にある。

通常加盟店はフランチャイズ親会社に、加盟店が挙げた売上総利益の相当額(コンビニなら5〜6割)を支払うのだが、売上総利益額の計算方法が以下のようになっているからだ。

売上総利益=売上げ−{売上原価−(廃棄ロス+棚卸ロス+仕入値引高)}

例えば100円で販売されるおにぎりを10個、原価70円で仕入れて8個売れた場合のもうけは?(ロイヤルティは5割とする)売上げが800円だが仕入れで700円のコスト、ロイヤルティが190円かかる(8個分の粗利プラス2個の廃棄ロス)ので、店舗は90円の赤字となる。売れなかった2個分の原価が、コストとロイヤルティにダブルでかかるので店舗は赤字なのだ。

もし、排除命令どおりに値引きして、売れ残り2個を最終的に1個1円で売ると今度は加盟店は51円の儲けになる。売上げ(802円)-原価(700円)-ロイヤルティ(51円)一方で、フランチャイズ親会社のロイヤルティは当初190円だったものが51円になり140円近くも減ることになる。この廃棄ロスはセブンイレブンで店舗あたり530万円、11200の店舗全体で594億円になる。これが営業利益から減ることになる。

コンビニ業界にとっては死活問題というわけで、早速セブン側は15%の廃棄処理手当ともいうべき加盟店への補助を打ち出した。力のある加盟店ならともかく、零細加盟店はこの提示に乗るかもしれないが、この問題まだまだ続きそうである。
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