(水無月廿八日) GDP速報値  経済

内閣府が昨日発表した4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値は、物価変動の影響を除いた実質成長率が前期比プラス0.9%、年率換算でプラス 3.7%と、5四半期ぶりにプラス成長へ転じた。アジア向けを中心とした輸出の回復を背景に、外需がGDPを大きく押し上げ、経済対策の効果がみられる個人消費と公共投資もプラス成長に貢献していた。

今四半期は定額給付金や、10兆円を超える大幅な景気拡大策が実施され、効果が期待されたが、設備投資や住宅投資のマイナスに下押しされて結果的にはあまり寄与しなかった。市場期待が大きかったので、株価は失望して大幅安になった。今回の景気対策が、経済活動に効くものよりも、独立行政法人政府管掌の基金などへの積み立てが太宗を占め、「使い道はこれから考える」といったものが多かったことが結果的に証明されたわけだ。

一方で、外需によるプラス効果が大きかったのが非常に印象的だ。アメリカや欧州の輸入が増えたわけではなく、中国を筆頭にアジアの景気回復が顕著で、輸入が大きく回復したことが大きい。中国、インドネシア、韓国、シンガポール4カ国はいずれも第2四半期のGDPが年率換算10%以上と二桁成長を記録している。中国の7月の鉱工業生産指数は前年比11%増加しており、過去の右肩上がりのトレンドラインに完全回復してしまっている。

アジア各国政府の景気対策が、欧米より迅速に、大きな額でなされたために、景気落ち込みの傷が浅いうちに引き上げることができたためであり、日本のGDPは、この日本とアジアの景気対策の差が色濃く出た数字と言える。
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