(文月壱拾参日) 広告のあり方  

日経が発表した2009年6月中間期の連結決算は、最終損益が55億800万円の赤字(前年同期は59億7500万円の黒字)となった。広告収入の落ち込みで売上高が前年同期比14.7%減の1586億3300万円。売り上げ減を補うため経費削減に努めたというが、2000年12月期の連結決算開示後、中間期としては初の赤字となった。これは企業の広告費が激減しているからである。
    
ちなみに世界一の広告費支出を誇る日用品のP&G社は、広告費支出のスタイルを大幅に変えつつある。昨年は、広告の費用対効果が高いネット広告を増やし、費用対効果の、結果が測れないTVCM等のマスメディア広告を削減することで、1000億円以上の広告費を削減した。(それでも約8000億円の広告費があり、成長著しい中国ではTV広告費を大幅に増やしているのが実情である。)

この7月からは、広告代理店に対しても当初着手金プラス、広告効果に応じた手数料制に変えている。つまり、世界最大の広告スポンサーが「あなたのところに払うのは、売り上げ増に見合った広告費のみ」という制度にしたのである。

売上高純利益率が14%もあり、世界不況でもビクともしない会社すら変えたのだから、不況で業績が変動したり、利益率が高くない企業、つまり世界中のほとんどの企業が右倣えするのは時間の問題だろう。いまは「不況の悪影響による採算悪化」でしかないかもしれないが、その底流には、大手スポンサーのマーケティング行動が、より直接的な販売促進効果を求めて、効果の測定できない、つまり効果が見えないマス広告から離散していることがある。

マス広告に依存するビジネスモデルの広告代理店、新聞、TVのビジネスモデルが崩れつつあるが、メディア業界には新規ビジネスモデルを試す度胸は無いように思える。
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