(文月廿弐日)  世界競争力報告  経済

あまり報道されていないが、世界経済フォーラムが発表した「2009年版世界競争力報告」で、日本の総合順位は昨年より1つ上がって8位となった。政府部門は債務水準が“ワースト1”まで膨らむなど不振だったが、製造業など民間部門が健闘して全体を押し上げた。金融危機の影響が大きい米国は首位から2位に転落し、スイスが取って代わった。
     
年によってそう大きな変化が無いのがこの世界競争力報告で、今年は世界同時不況で比較的安定していた日本が相対的に良く見えたようだ。ただ、この世界競争力報告の詳細を見ると、なぜ日本で政権交代が起きたかを妙に納得できることが面白い。

ちなみに日本が世界のトップ10に評価されている項目は、
・鉄道インフラ:      2位 鉄道インフラはトップクラスも
・一人当たり公共輸送:   4位 道路・航空はそこまでいかず
・インフレ安定性:     1位
・金利プレミアム:     5位
・マラリア(疫病)影響度: 1位 健康指標はトップランク
・HIV感染:       1位
・幼児死亡率:       1位
・平均生存年数:      1位
・学童就学率:       3位
・教師育成年数:      5位 教育の質と政府援助は劣る
・国内競争の有無      8位
・マーケティングの顧客志向度1位 
・バイヤーの洗練度     1位
・従業員を解雇するコスト負担6位
・会社レベルの技術対応力  2位
・国内市場規模       3位 経済市場についてはトップクラス
・海外市場開拓度      5位
・国内サプライヤーの質   1位
・国内サプライヤーの量   4位
・各末端産業の発展度    1位
・競争優位性        3位
・バリューチェーンの良好度 2位
・国際流通の支配力     2位
・生産プロセスの洗練度   1位
・イノベーション能力    1位
・R&D経費        2位
・科学技術者の数      2位
・特許利用力        2位

一見して、民間企業の活力、競争力が世界トップクラスであり、保健制度も良好に評価されている。

ところが、世界ランクが133か国中70位以下という世界に劣る分野を見てみると

・政府支出の無駄度      99位
・テロによるビジネスコスト 108位
・組織犯罪          82位
・財政赤字         120位
・政府債務残高       133位
・教育費支出         96位
・経営教育の質        77位
・課税の効率と実効度    101位
・税率           101位
・農業政策コスト      128位
・貿易障壁          98位
・外国からの投資への障壁   93位
・外国からの直接投資影響力  98位
・雇用や解雇の自由度    116位
・女性労働力の活用      85位
・銀行の健全度        84位
・携帯電話普及率       72位

一見して政府の効率性が悪く、新興経済成長国にすら負けて、発展途上国並みの非効率な政府の状況であることも分かる。意外な指摘にみえるのが、「経営教育の質」が悪く、経営者がまともな意思判断を出来ていないため、会社の持つ競争優位を生かせない現状なのだ。あの名セリフが思い出される。

「ベンチがアホやから野球がでけへん」
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