(師走壱拾七日) 執念  スポーツ

冬の雨はもの悲しい。大阪女子マラソンも本命の赤羽が故障を押しての強行出場という心意気も身体がついてこないのは当たり前、彼女もスポンサーのことよりも自分のことを考えた方がいいのに。それに比べると東京はまだ天気がいいみたいだ。冬のスポーツの代名詞であるラグビーのトップリーグのプレーオフ決勝が秩父宮ラグビー場で行われた。

前回まではこのプレーオフはマイクロソフト杯だったのだが、どうもスポンサーを降りたようだ。セブンが好調なのにそのくらいの資金を出してもいいのではないかなあ。それはさておき、三洋と東芝のファイナルは三洋の自滅というか東芝の勝利への執念が勝ったというべきか。そもそも主力がインフルエンザで出場できないというのはトップアスリートとしての怠慢だろう。試合が始まる前に言い訳ができたのであれば、戦意は落ちるばかりだ。

SHの田中に迷いが見られるし、肝心のブラウンのキックが全く決まらない。これでは三洋に勝ち目はなく、東芝の執念のタックルがことごとく決まる。終盤はセミファイナルのサントリー戦と同様の試合運びである。リーグ戦では序盤つまづき3位に終わった東芝だが、最後に実力を見せつけての連覇達成である。

三洋の名誉挽回は日本選手権での優勝しかないようだ。
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(師走壱拾六日 望) ブルームーン  サイエンス

今月は元日に続いて今日も満月という、月に二度の満月があるという特異月である。月の満ち欠けは約29.5日なので、月の初めが満月であれば月の終わりに二度目の満月が巡ってくる可能性が出てくるわけだ。これをブルームーンと呼んでいる。

2010年までの過去20年間を見ると、8年でブルームーンがあった。このうち1991年と今年は1月と3月がブルームーンという1年で二度あるという特異年でもある。これは2月が28日と少ないからであるのはいうまでもない。

アノマリーを気にする方は1991年を振り返ることも必要ではないだろうか。
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(師走壱拾五日) 新幹線事故  社会

週末の東海道新幹線が止まったようだ。最近は東京に行くこともなくなったので、上の空で聞いていたが、なにやら事故の内容で気になった。

<JR東海によると、切れた架線は「補助吊架線」と呼ばれ、列車に電力を送るトロリ線を吊り上げ高さを保つための線。この線自体にも25000ボルトの高圧電流が流れている。直径約1.6センチの硬銅製で、線路から高さ約5bの位置にあり、約15センチ下方にトロリ線が吊られている。>さらに、<同社の調査で、停電の直前に現場を通過し、約2キロ先の横浜市旭区西川島町で停車した東京発名古屋行き「こだま659号」の12号車上部にある集電装置「パンタグラフ」が大破していた。電力を取り込む「集電舟」と呼ばれる金属部品(長さ約18b)が列車の上で、集電舟を支えるパイプ状の部品(長さ約1b)が線路脇で、回収された。>

パンタグラフに何か不具合があって補助吊架が切られたというのならまだ「個別の不具合」である。ところがこの内容では補助吊架が先に切れて、そのためのパンタグラフが壊れたと読める。これはちょっと危ないのではないか。詳しくは鉄分の高い方に任せておくが、どう考えてもメンテナンスの絶対的不足という問題になるのではないか。台湾の高速鉄道での採用からベトナムはほぼ決定、いずれはアメリカもという有望な輸出産業だけに少々心配である。
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(師走壱拾四日) 警察対応  社会

問題児の朝青龍が初場所で優勝したが、これが最後の優勝になる可能性が出てきた。殴った相手がマネジャーといっていたのだが、どうもそれが嘘のようだ。しかしこの事件で問題にすべきは「法の恣意的な運用」についてではないだろうか。

朝日新聞の記事から抜粋すると、<同署によると、男性は1月16日午前4時すぎ、東京都港区西麻布の路上で、たまたま近くにいた同署員に「顔を殴られた」などと訴えた。署員はその場で男性と朝青龍関から話を聴いたうえで、話し合って対応を決めるよう伝えた。当時2人とも酔っていたという。男性は後日、「鼻の骨が折れた」などとする診断書を持参して署を訪れたが、被害届は出していない。このため、同署は現段階で捜査はしていないという。男性は飲食店関係者で、朝青龍関と知り合いという。>ということだ。

おいおい、暴行および傷害罪は親告罪じゃないだろう。暴行現場で10人余りの警官が朝青龍を取り囲んでいたそうだから、明らかに現行犯で逮捕する事案である。有名人だからというのは年末に起きたメッセンジャーの黒田の事件なんか、即逮捕だったはずだ。しかも、後日とはいえ診断書を持っているということは明確に傷害罪が成立している。黒田君をその場で逮捕しておいて朝青龍は見逃すということの法的整合性について、小沢と秘書との対応を云う前に自民党は国会で千葉景子法相に質問したらどうか。

「なぜその時に現行犯逮捕されなかったのか」が論じられるべき問題であり、こんなことが見過ごされると日本は法治国家とはいえないだろう。(事情は警察が一番知っているはずである。)自分たちの拙い対応を隠すというのはもってのほかである。
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(師走壱拾参日) 起訴議決  社会

明石の歩道橋事故で業務上過失致死傷容疑で書類送検されたが、不起訴処分(嫌疑不十分)となった当時の県警明石署元副署長について、神戸第2検察審査会は「起訴すべきだ」と議決し公表した。2度目の議決になり強制的な起訴が可能になった。

犯罪は憎むべきものであるが、小沢問題でも問題になっているように、日本の法律は他の民主主義国に比べて飛び抜けて強い権限を検察に与えている。第一、検察以外の者による起訴を認めておらず検察のみが起訴するか、しないかを決する権限を持っている。さらに被疑者を拘留捜査するのに最長23日という長い時間を持ち、違法な別件拘留も広く行われている。米国がいいとは云わないが、通常48時間しか時間の余裕が無いのと比較すると大きな権限である。他ではあたりまえの弁護士の同席聴取はおろか、接見すら制限している。そして検察官は全ての証拠を裁判官と被告人に見せる義務が無いので、被告に有利な証拠や調書を隠す権限があるのだ。

このような強力な権限があるので、悪く云えば検察はどんな犯罪を起こそうが好きな者を訴追せずに無罪放免し、嫌いなものを無罪でも訴追して有罪にすることが可能になるのだ。

今回の決定の根拠は起訴独占権が2009年5月の検察審査会法の改正によるものである。明石の事件では起訴された警官の控訴審判決では「被告以外にも刑法上の責任を問題とする余地がある」とあり、裁判官も警察上位者が起訴されていないのはおかしいと問題視されていたのだから、不起訴が恣意的と思われても何ら不思議ではなかった。

今回の決定で指定された弁護士が検事の役割を果たすことになる。つまり検察の捜査資料が歴史上初めて民間人に渡されることになるのだ。検察がこれまで3回も不起訴処分にした本当の理由を解明して欲しい。
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(師走壱拾弐日) 犯罪報道  社会

千葉県松戸市で昨年10月、マンションの一室が焼け、この部屋に住む女子大生が殺害された事件は今もニュースやワイドシューで取り上げられているので、関心のある方も多いだろう。今日のニュースでは捜査本部が、荻野さんを刺したことを認めている竪山辰美容疑者を女子大生のカードで現金を引き出した窃盗容疑で、近く再逮捕する方針を固めたと報じている。

この竪山という男が鬼畜であって、刑務所を出所して以来、とんでもない強姦を繰り返していたことを現場の記者はみんな知っているはずである。それこそ記者クラブに対して刑事が喋りに喋っているのに。ではなぜ大マスコミはこの余罪というか強姦事件を書かないかというと、それは例の裁判員制度のせいである。

裁判員制度がいいか悪いかは別にして、この制度でメディアは何も書けなくなったのである。マスコミが容疑者の人格その他について書くと、裁判員に対して大きな予断を与えることになる。裁判所が与えられるデータの何倍も日々の垂れ流しの記事で見るのである。それを見た裁判員の家族や同僚の「あんな奴、死刑だね」という囁きもあるだろう。当然だ。

従って今後裁判員制度で開かれる裁判は、ほとんどがそういう事態になるはずである。押尾の件も情報量があっという間に減るはずであり、ワイドシューは困ったことになるはずだ。ここでガンガンやるところはよほど腰が据わっているか、単なるアホか、どちらかである。
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(師走壱拾壱日) アメリカの強かさと日本の易しさ  経済

KDDIが国内CATV最大手のジュピターテレコム(JCOM)に資本参加すると発表した。JCOM株を保有する米メディア大手リバティグローバルの関係会社3社を3617億円で買収し、議決権の37.8%を保有する筆頭株主となるわけだ。KDDIのJCOM株の取得価額は単純計算で1株当たり13万9500円である。22日の終値に対し65%ものプレミアムをつけている。ちょっと待てよ。
    
KDDIが何故JCOM株を買ったかといえば、放送・通信業界の垣根が崩れているからで、これは特に目新しいことではない。問題はこのM&Aの交渉過程にある。相手はアメリカ企業のリバティでそのアドバイザーはJPモルガンに対して、FDDI側はUBSだ。おいおい、あかんかぜ。百戦錬磨のJPモルガンに対して、いまやリストラでへろへろのUBSじゃ。ここはゴールドマンサックスかもしくはモルガンスタンレーというのがM&Aの世界の常識でしょうが。

リバティは連続赤字の会社であり、昨年11月にドイツのCATV会社を買収している。それも4500億円で、うち3500億円はジャンクボンドでの調達である。従って現金がなんとしても今すぐほしい。その足元を見れば3617億円という巨額の資金は必要なかったはずである。そんな弱みにもつけ込まないで、何もできないUBSなど雇うのだから、KDDIの株主は抗議すべきじゃないか。

今回は完全に交渉人の選択ミスである。強かなアメリカ企業に立ち向かうのに、易しさなど必要ない。これは政治も同じで友愛など理念は結構だが、交渉に友愛など持ち込んだら相手の思うつぼである。普天間問題も結局は米軍の配置転換コストをいかに日本に負担させるかにある。応分の負担はあたり前だが、搾取は独立国家として絶対にあかんぜよ。
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