(文月壱日 朔) 銀行が国債を買えなくなる日  金融

先週7年ぶりに10年国債が1%を割れたが、今晩のFOMC次第では再び低下しそうである。欧州のギリシャやアイルランドなどPIIGS問題が取り上げられたとき、同じように国債残高が指摘された日本は自国での国債消化が95%を占めており何ら問題ないという論理が先行していた。1%前後の超低金利で推移する国債市場をみれば、それが当たり前であるという識者の意見も頷ける。

これもひとえに日本の銀行が積極的に交際を購入しているからである。東京三菱UFJは2008年には15兆円の残高だったのに2010年3月期決算を見れば実に2倍以上の38兆円となっており、この傾向は三井住友やみずほも同様である。貸出需要の低迷が続き(これは銀行側の論理だろうが)負債の預金に見合う投資対象がないため国債を積み増ししているわけである。

最近BISが規制緩和に動き姿勢を見せているが、このバーゼルUの規制のなかにいわゆる異常値という項目にエコノミスト誌が注目していた。この異常値とはあるリスクを大量に保有して偏在させることで急激に自己資本を毀損させないよう定めたものである。たとえば金利リスクを大量に取った場合、金利が上下2%変動した際に自己資本(Tier1、TierU)のいずれにおいても20%以上自己資本を毀損してはならないとある。20%までは遠いがエコノミストでは2009年3月にみずほ銀行は資本金の8.5%まで含み損を抱えていたと指摘している。

このバーゼル規制を考えると銀行が未来永劫国債を購入し続けるという論理はまずは立たないはずである。確かに明日明後日の問題ではないが、日本国債は問題ないと強弁するのはやめておいた方がいいという話である。
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