(長月廿八日) 教育免許更新制度  社会

民主党が廃止を含む見直しを表明していた教員免許更新制を巡り、教育現場が揺れている。ねじれ国会の影響で一転して存続の可能性が強まったが、廃止を見込んで更新に必要な講座を早々に中止した大学が多く、教員は受講先探しに奔走している。

教員免許更新制度が2009年から実施されているが、その目的をご存知だろうか?文部科学省に拠れば「教員として必要な資質能力が保持されるよう、定期的に最新の知識技能を身に付けること」とある。致命的に問題なのが「教員として必要な資質能力」が一体何を指すかが全く不明なのである。教員の中には能力に劣る人、意欲の無い人、モラルの低い人が少なからずいる。これは一般社会でも同じことだ。

これらに該当する教員の何を改善したいのか、それともこれらに該当しない教員の何を改善したいのか、さっぱり分からないのだからどうしようもない。つまり、どういう状況になれば教員として必要な資質能力があるといえるのかという物差しが無い。物差しが無ければ、この制度や結果が良いのか悪いのかの判別も付かないのは当たり前である。

肝心の講座の内容については大学に丸投げだから、文部科学省の指針すらないことを物語っている。しかも大学で講座を作る人間に共通するのは現場経験が無いことがほとんどだろう。今、教育の現場で何が問題かを知らない人が作った講座に何が期待できるのだろうか。例えば、教室で私語をしたり好き勝手な振舞いをする子供にどう振舞えば、子供の能力を高められるかは講座には無い。十人十色の子供にそれぞれどう対応すれば全員の能力を高められるのかという問題にも白紙の回答である。

更に、現場で悩む教員に手助けをすべき校長等の管理者には、講座の受講義務は無いのだから、学校内でもすれ違いが起きているはずである。教員の時間とお金を奪って、多大なコストがかかるが、効果の測定すら出来ないこの制度をどうするつもりだろうか。
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