(長月廿五日) 10年目のアマゾン  経済

アマゾンジャパンは今日日本でのサービス開始からちょうど10周年を迎えた。この記念式典の席上で同社のジャスパー・チャン代表取締役社長が日本語で挨拶し、「本日11月1日以降、商品の通常配送料金を完全に無料にする」と発表した。アマゾンを利用されている人なら、これを読んで「本の配達が無料になる」「今まで無料配送やってたからあまりかわらないな」のいずれかの思いだったのではないか。

しかし、よく考えれば楽天やYAHOOショッピングがやばいのではないか。

アマゾンは2008年春に商品を出品している企業向けに、在庫保管・商品配送の代行を行なう新サービス「フルフィルメントby Amazon」を開始している。「マーチャント@amazon.co.jp」を通じて商品を出品している企業の在庫商品を、物流センターで保管・管理し、出店企業の受注に応じて梱包・出荷・配送する有料サービスである。このサービスを使うと、出品企業は在庫保管、販売、受注、配送を任せることが出来、企業は商品開発や顧客の誘導に集中することが出来るのである。

アマゾンは利用顧客の増加によって見込み客の大量囲い込みという競争優位性があるが、今回の配送量無料化によって、「5000円以上買ってくれないと配送代がかかります」としているライバルに差別化ができる。多くのネット通販利用者が配送料無料にするために無駄な買い物をしているから、この違いは大きい。

消費者がある商品をネットショッピングするときは、ものが同じなら、アマゾン、楽天、YAHOO等検索でひっかかったサイトの中で、配送料込み、ついで買いコストも含めて最も安い価格のサイトで買うのが自然だから、売上げがどこに集中するかは明らかだろう。

不況が続く中でも通販業界はこれまで順調に成長してきた。その理由の1つが「○○円以下のお買い物は配送料が別途かかります」とうたう事で、配送料を支払うのが嫌な顧客に付け足し買いをさせて客単価をあげることが出来たからである。今後、アマゾンに売上げが集中すれば、配送料無料化が常識になってゆくだろうから、ネット通販会社もこれまでのような利益が得られるかが厳しくなってゆくのではないか。このような視点の記事はなかったけど。
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