(睦月壱拾四日) 大阪に蠢く懲りない面々  

水面下の黒い攻防
一ノ宮美成+グループ・K21  講談社+α文庫

いかにも怪しい題名だが、○○に蠢く懲りない面々シリーズの第3弾である。京都、関西と続いて今回は大阪といよいよ本命ということですかね。バブル時代、関西は利権の巣窟と化していた。不動産の値上がりが東京より遅く始まり、一気にバブルの頂点を迎えた大阪は砂糖に群がる蟻の如く、利権に多くの黒い影が蠢いた。返済の見込みのない融資が日常茶飯事となり、借金の返済に迂回融資がなされ、それがまた不良債権化していった。

BSE対策として国産牛肉の買上げ制度で、死角を突いたハンナングループの総帥、浅田満は昨年詐欺容疑で大阪府警に逮捕されたが、最後の大物フィクサーともいわれていた。黒幕といえば、過去の人となった許永中と京都の山段芳春にとどめを刺すが、自治労保険金詐欺事件など現在の大阪市役所の不正給付問題にもつながりそうな蠢く影が生々しく書かれている。

一歩間違えば関係者になりかねない闇の勢力を取材したもので、関西のアンダーグラウンドに対する恐怖心を煽るには絶好の本だが、他の地域を対象にしたこうしたものはあまり見られない。ある意味特殊な地域というのも住んでいる我々にとってはあまりありがたくないことである。
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