(卯月壱拾参日 八専終) 中国株バブル  経済

最近の中国株、特に上海A株市場がバブル状態で、その動向次第では再び世界の株式市場に激震が襲うのではないかという不安が広がっているように見える。しかし、中国株といってもその内容と仕組みを投資家として、きちんと知っているものは少ないのではないか。

外貨交換を規制している中国では、中国人投資家が香港株を含む外貨投資をすることは自由に出来ないし、外国人投資家が中国株(A株)に自由に投資することも出来ない。また、中国の金利はインフレ水準に比べると未だに低く、単純に銀行預金に預けておくことは不利であるし、不動産価格も天井感が出てきているので、中国の投資家は投資先に苦慮しているのが現状である。そこで、中国人が自由に売買できる株式市場、上海とシンセンのA株市場に資金が流れ込んでいるのである。この投機の流れを中国政府当局は危惧し、何とか止めようと政策を立て続けに出しているわけで、適格国内機関投資家に認める対外証券投資枠を170億ドル増加させるという施策は、国内機関投資家がA株に投資している資金を香港H株にシフトさせる意図である。銀行株や保険株の多くは上海A株市場と香港H株市場に同時上場していることが多く、しかも全く同じ株にもかかわらず、上海A株は香港H株の2倍の株価に買われていることが多い。理論的にはA株とH株で裁定取引が可能なのだが、前述のように資本移動が自由ではないので、利益確定には相当な時間がかかるのである。

ではなぜ今年のA株の上昇が目立つのか。中国株はここ4,5年国営企業の相次ぐ上場もあって需給面で不安があり、これが経済成長率の割には株価の上昇を抑えてきた。ところが、ここにきて国営企業の上場も一巡し、市場資金を吸い上げてしまうような不安が少なくなったのが最大の理由といってよい。ちなみに2月の急落以降の上昇率は、A株は強烈であるが、H株はさほどでもないのである。確かに上海市場は日本のバブル期を思い起こすが、それが中国株全体を表しているわけではない。
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