22日の名古屋電気文化会館でのリサイタル、本当にいい経験をさせていただきました。ありがとうございました。まずは、電気文化会館ザ・コンサートホールのスタッフの皆様、ご来場いただいた皆様、共演者の冨田さん、中島さん、そして僕のために素晴らしい曲を書いて下さった西村朗先生に心からお礼を申し上げます。
平家物語、壇ノ浦の合戦がイメージされていて…赤と白の旗のコントラストや、血の匂い、渦巻く波…まるで時代絵巻のこの新作《ツィンバロンのための伝説曲》は、2月2日に書き上げられました。東京コンサーツを通じてすぐに届けられ、それから毎日この曲と向き合ってきました。弾けば弾くほど想像力をかきたてられ、表現したい気持ちでいっぱいになるのですが、なにしろ技術的に難しい曲なのでした…。なかなか思うようには弾けない…。
西村先生からは「歌うのではなく、語るように」とのアドヴァイス。また、この曲を弾いていると、ツィンバロンのいろんな弦が共鳴をはじめ、次々と倍音が鳴り出し、ツィンバロン自体が音の振動で揺れているのがわかるのです。ダイナミクスもテンポの伸縮も大きく、技術的にも難しい曲でしたが、ツィンバロンの可能性を最大限に引き出してある曲だなぁと驚愕でした。(音響の素晴らしいホールだったからなおさらそう感じたと思います。)
ヨーロッパでこの曲をまた弾かせていただくことも、今後あると思うけれど、おそらく皆がそれはそれはびっくりすると思います。
初演の後は(さすがにプレッシャーだったので…笑)、ホッとして、脱力でした…。それにしても僕は幸せだなぁと思います。
自分の音楽人生の中で、こんなに感動する瞬間をいただけて、たくさんに人たちに支えられているのを実感しました。ありがとうございました。
自分の中でもとても大きなステップになりました。次のステップに向けてまた、ガンバリマス。


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