8月2日、イオン東久留米ショッピングセンター(仮称)建築事業における環境影響評価(案)の説明会が東久留米市西部地域センター(滝山4-1-10)で午後2時から開かれた。
私は、東京都環境影響評価条例に基づく説明会であるため事前に条例を確認した。東京都の条例には、以下のような記述がある。
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(説明会の開催等)
第十七条
事業者は、前条の縦覧期間内に、環境配慮書の内容を計画段階関係地域の住民に周知するため、計画段階関係地域内において説明会を開催するほか、当該環境配慮書の要旨を記載した書類の配布その他の必要な措置を講じなければならない。この場合において、計画段階関係地域内に説明会を開催する適当な場所がないときは、計画段階関係地域の周辺の地域において説明会を開催することができる。
2 事業者は、前項の規定による説明会の開催の日時、場所その他の事項及び同項の規定による周知のための措置を、規則で定めるところにより知事に届け出なければならない。
3 知事は、事業者が第一項の説明会を正当な理由がなく開催しないときは、当該事業者に対し、期限を付して、説明会を開催するよう求めなければならない。この場合において、知事は、前条の縦覧期間内に説明会を開催することが困難であると認めるときは、第一項の規定にかかわらず、当該縦覧期間を経過した後であつても説明会を開催するよう求めることができる。
4 第一項の説明会及び前項の規定により知事が開催するよう求めた説明会は、開催することができない正当な理由がある場合は、開催することを要しない。
5 事業者は、第一項又は第三項の規定により説明会を開催したときはその実施状況を、前項の規定により説明会を開催しなかつたときはその理由を、規則で定めるところにより、知事に報告しなければならない。
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条文を読む限り「東久留米市西部地域センター」は、「環境配慮書の内容を計画段階関係地域の住民に周知するため、計画段階関係地域内において説明会を開催する」に当てはまらないので、「説明会」は、成り立たないと考えた。

事業者がこれから説明会を開催しますと開催宣言する前に、この事実を確認したかった。そこで開口一番、『「説明会」を開催する前に質問があります』と発言したが、イオン側の司会者は、完全に無視して説明会を始めた。全く聞く耳を持たない態度を自ら示したのである。
騒然となった会場の怒号の結果、やっと質問する場を与えられた。
『東京都環境影響評価条例の第17条、説明会の開催等に次の記述がある「事業者は、前条の縦覧期間内に、環境配慮書の内容を計画段階関係地域の住民に周知するため、計画段階関係地域内において説明会を開催する」これを読む限り、今回の説明会は、説明会として認められない。また、「計画段階関係地域内に説明会を開催する適当な場所がないときは、計画段階関係地域の周辺の地域において説明会を開催することができる。」と明記されているが、周辺地域に説明会をする場所は、十分ある。従って、これは「説明会」ではないと考える。よって私は、説明会ではないと考えるので入り口でも記名しなかった。法解釈上この説明会が正しいか、弁護士か法律家から説明が欲しい。また、「2 事業者は、前項の規定による説明会の開催の日時、場所その他の事項及び同項の規定による周知のための措置を、規則で定めるところにより知事に届け出なければならない。」と明記されているので、知事に提出した書類を見せて欲しい』
と質問した。先方からの回答では、都知事に提出した書類は、提示されず、「都のこれまでの事例150人から200人が集まれる施設で行った方が良いと言う考えから計画段階関係地域内において説明会を開催すべく探したが見つからなかった」と言う理由であった。
さて、その後、淡々と怒号の中、書類を読み上げる作業が進められ、質疑の時に会場から怒号の中で説明が聞けなかったのでもう一度説明をと言う要望から結果的に2回説明された。
質疑に移ったがこれも最悪であった。司会者が「質問がある方は、名前と住所を述べよ」と言う発言をされたが、個人情報保護の観点を全く無視した言い方であった。個人情報保護の観点からの事業者側からの説明は全く無かった。私は、納得しなかったので、最後まで発言せず、名前も住所も語らなかった。
今回の説明会を総括すると。
●知事に届け出た書類の提示が無かった。
●周辺住民が集まれる地域における説明会は、しないことで押し通した。
●質問に関する個人情報保護の説明はされなかった。
●パワーポイントで説明されたが、その資料も配付されなかった。
●説明の根拠となる数値データの提示は、一切されなかった。
●各調査について、何時、どこで、誰が、どの程度の期間、何人導入して調査したか説明されなかった。
●地域住民に対する分かりやすい説明の仕方ではなかった。
●地域住民に理解を求める根拠が全く示されなかった。
●評価書資料で、十分閲覧できる資料が準備されていなかった。
●環境配慮の具体的な方法、事例が示されなかった。
完全に地域住民を無視した、いわゆる彼らの「お客様」を全く無視した説明会は、(株)イオンが最低の企業であることを自ら暴露した結果となったと考える。
今後、第2回目の説明会を田無で行うと言っている。事業者は、1回目と異なった説明会は行わない。従って、今回と同じ手法で説明会が行われると思われる。聞く耳を持たない説明会は、中止させるが得策と考える。

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