自然保護の活動を評価することは、極めて難しいのです。
何故でしょうか?
それは、自然を相手にしているからです。自然は、絶えず変化し、そこにある生命は、常に地球上に生き残ってゆくために絶えず、何らかの試行錯誤を繰り返しています。私達は、その様々な試みと失敗をかさねながら適応するようになることから、離脱してしまいました。
解らない事象に対し、対抗したい。何故そこの山を破壊して、ダムを作るの? 何故、シロクマが危ないの? 何故、外来種が問題なの? 何故、このような事象に対する活動が「業」として成り立たないの?
その答えは、自然保護は「解らな」ことから始める活動であるからです。
「業」とは、経常的に発生し、成り立つ仕事のことですが、絶えず変化していて、不特定多数の要因を受けている自然は、先読みができません。
ましてや、気候変動と言う地球のダイナミックスが変化し、加速している状態では、皆目見当がつきません。
日本のように、山岳から山々、里山、平地、海岸、海洋と短距離でつながっている島では、連鎖反応がわずかな時間で発生します。
予測不可能な事象を相手にしていることを適切に理解することが寛容になります。

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