風立ちぬ
2013年の映画か
あれから8年か
米沢まで出掛けて見た映画
映画にはポップコーンが付き物?
山盛りバケツ一杯のポップコーンと
贅沢な桃のジュース ジェル?
カステラに餡を挟んだ食べ物
シベリア
無性に食べたい
軽井沢・万平ホテル
それらの夏の日々、一面に薄の生い茂った草原の中で、お前が立ったまま熱心に絵を描いていると、私はいつもその傍らの一本の白樺の木蔭に身を横たえていたものだった。
— 堀辰雄『風立ちぬ』〈序曲〉冒頭の一節(1938年)
舞台を大正から昭和初期の東京、軽井沢などとする。ジブリの過去作と異なり、実在した堀越二郎の半生に、堀辰雄の実体験を元とする『美しい村』『風立ちぬ』『菜穂子』といった小説作品群の内容が盛り込まれたため、ノンフィクションに近い、また文芸作品に近い趣となっている。監督の宮崎駿によれば、「リアルに、幻想的に、時にマンガに、全体には美しい映画」を描く。
題名の「風立ちぬ」は、堀辰雄の小説の題名から引用されたものであるが、その大元はフランス人作家ポール・ヴァレリーの詩『海辺の墓地』の一節"Le vent se lève, il faut tenter de vivre."である。この一節は、現代語訳としては「風が立つ、生きようと試みなければならない」となるが、堀は古風に「風立ちぬ、いざ生きめやも」と訳した(詳細は、風立ちぬ (小説)#作品概要を参照)。
風を感じるのは肉体であり、肉体があるからこそ、風の新鮮さを感じ、そして、その感覚が私の胸に私の魂を呼び起こし、生きる力を強く沸き起こす。すなわち、これまでに起きた悲しみやこれから始まるであろう困難を前にしても、私は生きねばならない、という意味である。
ヴァレリーが表現した風は「フランスの海辺に吹く海風」であったが、堀が表現した風は「軽井沢の草原に吹く夏風」であり、本作でも後者に近い風が描写されている。なお宮崎駿は、本作の「風」というのはさわやかに吹くようなものではなく、原発が爆発したあとに轟々と木を揺らすような恐ろしい風であり、だから生きようとしなければならないとのちに話している[9]。
また作中に登場する「誰が風を見たでしょう…」から始まる別の詩(→#朗読詩)は、イギリス人作家クリスティーナ・ロセッティの"The Wind"(風)という詩を、西条八十が訳したものである。ただし映画では、原詩にはないフレーズが最後に付け加えられている。
主題歌の「ひこうき雲」は、死に直面した少女のことを、夏空に描かれる飛行機雲になぞらえて表現したその文学的な歌詞世界から、本作の世界観構築に大きく貢献した。(→#松任谷由実の起用)
主人公の二郎の声優を『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズなどで知られるアニメーション監督の庵野秀明が担当した事も話題となった。(→#庵野秀明の起用)
宮崎駿は本作の題材について、「今の世の中は緊張感に満ちていると思う。(かつて)堀越二郎と堀辰雄もこの先どうなるのか分からないということについて、どうもこれはまずいと意識しながら生きたに違いない。(堀越と堀が生きた時代と現代に)同時代性を感じた」とし、また「この時代の人で1番自分に身近に感じられたのが堀越二郎と堀辰雄だった。堀越二郎の内面はおのずと堀辰雄になっていった」とも述べている。
堀越二郎の生家のモデルは、熊本県玉名市にある「前田家別邸」や、宮崎駿が戦時中に幼少期を過ごした、栃木県宇都宮市にある古民家と言われている。サナトリウムのモデルは、長野県富士見町にある「富士見高原療養所」。避暑地のホテル(草軽ホテル)は、長野県軽井沢町にある「万平ホテル」や「旧三笠ホテル」、同県上高地にある「上高地帝国ホテル」などが、そのモデルとされている(「草軽」の名は、草軽電気鉄道から)。また、森の中の小川が流れる泉は、軽井沢の「ホテル鹿島の森」内にある「御膳水」や、長野県軽井沢町と群馬県安中市の県境にある「碓氷川水源」がそのモデルとされる。そのほか「碓氷第三橋梁」やアプト式鉄道が実際に登場している。

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