2004/9/8

華氏911  映画

ようやく「華氏911」を見て来た。「映画寸評」にも書いたが、作品として評価は難しい。ドキュメンタリ作品としては今ひとつと思う。知られていた事実を、映像として、まとめて見せたところに意義があるのかなと思う。(作品としての評価は別に、多くの人に見てもらいたい)

「ブッシュ一族」と「ビン・ラディン一族」の関係については以前オランダ(だったと思う)製作のドキュメンタリーをNHKBSで見た。「9.11の時ビン・ラディン一族とブッシュの関係者がホテルで会合をしていて、センタービル崩壊を見ていた」というのもその番組で知った。イラク権益に群がる企業群とブッシュ政権の癒着もマスコミで何度も取り上げられている。

印象的な場面。
敵から米国を守ると言いながら、オレゴンの長い海岸線を守るのはパートタイムの警備員一人、当直8人、というエピソード。
「魂を失わなければ、人を殺せない」と語る米軍兵士。
「私は月給2000から3000ドル。石油施設で働く運転手は8000から1万ドル」と自嘲的に話す米軍兵士。

「ボーリングフォーコロンバイン」で子どもや教え子を失った人たちが心から絞りだした言葉。イラクで、アメリカで、子どもを失くし慟哭する母たち。それに対して、「銃を持つ権利」を高らかに謳うチャールトン・ヘストン、「イラクに自由と民主主義を」決まり文句を繰り返すブッシュらの薄っぺらさ。

「テロとの戦い」と錦の御旗のように言うが、あの9.11の時悲劇に哀悼の意を捧げつつ、「大きな声では言えないがアメリカはもっと酷いことをやったろう」と思わない日本人はいなかった思う。

金持ちと貧しい者達。指導者と前線の兵士。征服者と被征服者、死者と遺族。もう何度も何度も戦争の矛盾と悲劇は、語り継がれてきているはずなのに性懲りもなく繰り返す。あまたの戦争文学はなんだったのか。

共和党大会のあとブッシュの支持率は上がっていると言う。空しさを感じる。

0



teacup.ブログ “AutoPage”
AutoPage最新お知らせ